宮城のニュース宮城・南三陸町 ホテル2次避難先に
宮城県南三陸町が避難者を対象とした集団2次避難の行き先に、同町志津川の「南三陸ホテル観洋」など、大きな被害を免れた町内のホテル、民宿の計6施設の活用を検討していることが分かった。受け入れ総数は800人を超す見通し。町は学校の体育館などに身を寄せる避難者の生活環境を改善するとともに、当面集客が期待できない地元宿泊施設の経営を下支えする。 町はこれまで2度、町外への2次避難を実施したが、肉親に行方不明者がいたり、通学や通勤で地元を離れにくかったりし、6000人以上が町内の1次避難所にとどまっている。 2次避難先に町内の宿泊施設が加わるのは初めて。募集は今月末に行い、移転は5月4日前後になる。避難期間はこれまでと同様、最長で9月ごろまでの予定。 ホテル観洋は最多で600人を受け入れる。15日に電気が復旧したが、断水中で、用便は屋外の仮設トイレで足し、風呂は数日間隔となる見込み。食事は1日3食を提供。1室5~7人での利用を想定する。 おかみの阿部憲子さん(48)は「断水が続き不自由は多いが、客室なら避難所より安心して休めるはず。町復興の担い手である町民が町外に流出するのを防ぎたい」と話す。 他の5施設は同町歌津のニュー泊崎荘(定員約150人)など。いずれも水道が復旧していないが、町は1次避難所より快適な環境が提供できると判断した。 施設には災害救助法に基づき、受け入れ1人当たり1日5000円が県から支払われ、町は従業員の雇用維持にも効果があると期待している。河北新報/2011年04月24日日曜日 |
2011年4月24日日曜日
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