ドイツ政府は、新型コロナウイルスによる経済への打撃を緩和するための総額7500億ユーロの財政パッケージがドイツ連邦議会で承認された。長年の財政均衡主義を改め、憲法で定められている借り入れ制限を一時停止、1560億ユーロの新規国債を発行する。さらに株式購入や企業への融資提供目的で設立するドイツ復興金融公庫が、必要に応じ最大2000億ユーロの債券を発行する。
ドイツの救済パッケージでとくに注目を集めているのが、フリーランサーや芸術家、個人業者への支援だ。モニカ・グリュッタース文化相は「アーティストは今、生命維持に必要不可欠な存在」と断言。大幅なサポートを約束した。ドイツには約300万人の個人または自営の小規模起業家がおり、その半分近くが文化セクターで働いている。昨今続くイベントのキャンセルは8万件以上にのぼり、引き起こされた損害は12.5億ユーロと推定されている。フリーランスやアーティストへの経済的支援を求める嘆願書への署名運動が今月から始まっていたが、このほど発表された財政パッケージには個人・自営業者向けの支援として最大500億ユーロが含まれている。これは、イングランドの芸術評議会が24日に発表した1億6千万ポンドの支援や、ニューヨークのメトロポリタン美術館が政府に求めている米国の美術館への40億ドルの救済措置と比べても、かなりの規模であることがわかる。3部構成のパッケージは助成金やローンの形で提供されるが、芸術関連の個人や組織に加えて、資金は新聞などのメディアも対象となる。ローンの申請はすでに開始されている。個人の自営業者(従業員のいない自営業者)、個人のアーティスト、および最大5人の従業員を持つ中小企業は3か月間、最大9,000ユーロの一括払いを受け取ることができる。従業員最大10人までの場合、3か月間15,000ユーロまでの一括払いを受け取ることができる。助成金に加えて、失業保険を含む社会保障も、4月から10月の 6ヶ月間、個人やフリーランサーが利用できるようになる。これはとくに家賃を払えない場合の立ち退きからテナントを保護することが目的で、「誰もが安心して自分の家に滞在できるようにする」ために、政府はさらに100億ユーロの支援を注入する。返済も延期される可能性があり、個人は税務局に減税を求めることもできる。「助成金は一度取得すれば返済する必要はない」とグリュッタースは強調。連邦政府の援助パッケージにより、音楽家も画家も作家も、映画・音楽関係者や書店・ギャラリー・出版社も、誰もが生き残ることを望んでいると述べた。(Newsweekより抜粋)
ドイツの救済パッケージでとくに注目を集めているのが、フリーランサーや芸術家、個人業者への支援だ。モニカ・グリュッタース文化相は「アーティストは今、生命維持に必要不可欠な存在」と断言。大幅なサポートを約束した。ドイツには約300万人の個人または自営の小規模起業家がおり、その半分近くが文化セクターで働いている。昨今続くイベントのキャンセルは8万件以上にのぼり、引き起こされた損害は12.5億ユーロと推定されている。フリーランスやアーティストへの経済的支援を求める嘆願書への署名運動が今月から始まっていたが、このほど発表された財政パッケージには個人・自営業者向けの支援として最大500億ユーロが含まれている。これは、イングランドの芸術評議会が24日に発表した1億6千万ポンドの支援や、ニューヨークのメトロポリタン美術館が政府に求めている米国の美術館への40億ドルの救済措置と比べても、かなりの規模であることがわかる。3部構成のパッケージは助成金やローンの形で提供されるが、芸術関連の個人や組織に加えて、資金は新聞などのメディアも対象となる。ローンの申請はすでに開始されている。個人の自営業者(従業員のいない自営業者)、個人のアーティスト、および最大5人の従業員を持つ中小企業は3か月間、最大9,000ユーロの一括払いを受け取ることができる。従業員最大10人までの場合、3か月間15,000ユーロまでの一括払いを受け取ることができる。助成金に加えて、失業保険を含む社会保障も、4月から10月の 6ヶ月間、個人やフリーランサーが利用できるようになる。これはとくに家賃を払えない場合の立ち退きからテナントを保護することが目的で、「誰もが安心して自分の家に滞在できるようにする」ために、政府はさらに100億ユーロの支援を注入する。返済も延期される可能性があり、個人は税務局に減税を求めることもできる。「助成金は一度取得すれば返済する必要はない」とグリュッタースは強調。連邦政府の援助パッケージにより、音楽家も画家も作家も、映画・音楽関係者や書店・ギャラリー・出版社も、誰もが生き残ることを望んでいると述べた。(Newsweekより抜粋)