2020年6月29日月曜日

霧雨の中の作業は・・・

今日は、曇り空でちょっと霧雨がパラついています。
正面玄関の作品は、男性3人のおかげでスムーズに設置が終了いたしました。
来月には、前庭の作品
も少し変化した画像をお届けできると思います、しばし、お待ちくださいませ。 粕谷

🔷 先週の木曜日に粕谷さんからメールで作品設置作業の写真が届て居ました。登米市中田生涯学習センターの男性軍団と言えば、言わずと知れた、体力も在るイケメン揃いの蛇好所長、秋山副館長、佐々木の洋忠さん、霧雨の中、作業は丸太で組み立てられた作品を解体させて、改めて1から組み立てやり直しの設置作業、皆様に感謝して居ます。次回は作品の前で四人揃った写真を期待している所です。

2020年6月27日土曜日

岡島レポート・2019W杯・備忘録 32

2019W杯・備忘録 32
~  M16  GEO/URG  

 「アイルランド戦大勝利から一夜明けて、日本中がラグビーに染まっています」(Jスポーツ・住田アナウンサー)という大会9日目、暑い熊谷の午後、GEOの第二戦目が行われた。
    試合前日の午後、熊谷に着き、市内中心部にあるファンゾーンにM13 ARG/TON戦を見に行ったら、すでに大勢の人びとが集まっていて、巨大スクリーンが見えにくい。「もはや奇跡ではない」M14 JPN/IRE戦は、ホテルで見た。

     熊谷ラグビー場。今大会12会場のうち、花園とともに「ラグビー場」と名乗る専用競技場。熊谷駅から離れているが、シャトルバスが次々に走ってゆく。「スクマム!クマガヤ」まち全体をラグビーに染めようとしてきた「ラグビー・タウン」。市内の小学生が集団でバスに乗り・両国国歌を歌い・試合を観戦する。彼ら・彼女らに、どのようなレガシーが残っていくのか。早めに着いたスタジアム前で、GEOジャージを着た中年・日本人・カップルに話しかける。ラグビーは初めて見るとのこと。ジョージア美術に惚れ込み・何度もかの地に滞在し・数日後にまた赴くとのこと。ジョージアのよさをいろいろと教えていただく。
 日傘をさしたご近所のおばちゃんが近づいてきて「当日券、売ってなんだってね」「で、チケットいくらなの?」と聞いてきたので答えたら「高いわね」とつぶやいて去っていく。みんなが、ラグビーに染まっている…
    
    中3日後の花園でのFIJ戦を見据えて、第1戦・WAL戦から先発メンバーを13人入れ替えたGEO。対するは、釜石での歓喜のFIJ戦(よもやの)勝利の余韻冷めやらぬURGURGの先発メンバーは12人が変わっていない。選手層という点では、GEO、少しは厚くなってきたのか。2003年大会・予選プールで戦った際は、24-12URGが勝利している。今大会直前のランキングは、GEO12位、URG19位。

    備忘録12・勝利至上主義で触れたが、外国生まれの選手がゼロのURGJスポーツでの藤島の解説ではアルゼンティン生まれが一人いるとのこと)と1人(モスクワ生まれ)のGEO。同質性の極めて高い・今時のW杯ではめったに見られないチーム同士の戦い。

    30℃の午後215分、24,895人の観客の見守る中、キックオフ。この日は、試合前から、前後半・20分で「ウォーター・ブレイク」が採られることになっていた。

    URGボール・キックオフで始まった試合は、4分・URGのハイタックルでPK・スクラムを選択したGEOが、その後2度続けてスクラム・コラプシングのPKを得て、3度目のスクラムでもコラプシング・アドバンテージの判定が出ている中、展開してトライ。
 27分にも、同じようにスクラムを選択して、コラプシング・アドバンテージの判定が出ている中、展開してトライ。 前半を12-7とリードしてハーフ・タイム。

 後半は、URGの足が動かず、42分・スクラム・コラプシングの判定が出ている中、サイド・アタックでトライ。51分は、ゴール前ラインアウトからモールで4トライ目。ボーナス・ポイントを獲得。以後、危なげなく試合を進め、33-7の快勝。

    参考のスタッツにある通り、後半、URGボールのラインアウトはゼロ。これは、めずらしい。GEOの継続意識がなせる業なのか、URGの疲れの象徴とみるか。

    この試合のレフリーは、バーンズ(ENG)。GEOにとっては、二試合続けてのENGのレフリー。GEOの生命線のスクラム。この試合、GEOボールのスクラムが11回。そのうちの5回でスクラム・コラプシングのPを得ている。それ以外に2回、アドバンテージが出て攻撃を継続しトライを奪っている。ただ、後半、URGボール・スクラムで二度、アーリー・エンゲージを取られ、FK(フリー・キック)を与えている
 もう一つ、GEOFWが圧倒的優位に立ったのが、モール。モール・コラプシングでもPKを三度獲得している。
    唯一トライを取られたのが、ラインアウトからのスタンドオフ・内返し。WAL戦で2度トライを取られたのと同じパターン。二試合戦うことで、強み・弱みがはっきりしてくる。中3日で、どう修正して難敵・手負いのFIJと戦うか?

    夕暮れ時、たくさんのボランティアの人たちとハイタッチを繰り返し、ラグビー・ロードを心地よく歩いて熊谷駅に戻った。初めて熊谷でラグビーを観戦したのは、20061月のトップリーグの試合。信じられない強風だけが記憶に残っている。
    熊谷、東の「聖地」になってほしい。

  ( 参考 )
GEOボール

0-20min.
20-40min.
40-60min.
60-80min.
  計
   KO
    -       
    1       
    1       
    -       
    2       
   S
    3/3     
    3/3     
    3/3     
    2/2     
   11/11     
   LO
    1/1     
    3/5     
    6/6     
    5/5     
   15/17    
   PK
    4       
    3       
    4       
    4       
   15       
   FK
    -       
    -       
    -       
    -       
    -       
   DO
    1       
    1       
    -       
    -       
    2       
  計
    9       
   13       
   14       
   11       
   47       
() KOのうち、1回は、後半開始時のもの。
SLOの分母は、マイボールでの投入回数。分子は、そのうちのボール獲得回数。
PKの回数は、相手チームのペナルティ(反則)によって獲得したPKの回数。

GEOの得点

 0-20min.
 20-40min.
 40-60min.
 60-80min.
  計
 トライ(T)
    1
    1
    3
    -
    5
 T後のG
    -
    1
    3
    -
    4
 PG
    -
    -
    -
    -
    -
 URGボール

 0-20min.
 20-40min.
 40-60min.
 60-80min.
  計
   KO
    2       
    1       
    3       
    -       
    6       
   S
    3/3     
    1/1     
    1/1     
    4/4     
    9/9     
   LO
    4/5     
    2/2     
    -     
    -     
    6/7     
   PK
    3       
    2       
    -       
    1       
    6       
   FK
    -       
    -       
    -       
    3       
    3       
   DO
    -       
    -       
    -       
    -       
    -       
    
   13
    6
    4
    8
    31
 URGの得点

 0-20min.
 20-40min.
 40-60min.
 60-80min.
  計
  T
    -
    1
    -
    -
    1
 T後のG
    -
    1
    -
    -
    1
 PG
    -
    -
    -
    -

URG16番が、77分、危険なタックルでレッド・カード。
    後半の前半、加速して突き放した試合。こういう試合展開もあるのだ。URGの意地も中3日の疲労には勝てなかった。
 GEOで気になったのは、ラインアウト。相手ボール・ラインアウト後のディフェンス・ミスで、この試合1トライ、WAL戦で2トライ取られている。それと、この試合、ラインアウトで2度スチールされている。WAL戦も12/153度スチールされている。名高い強力プロップ⇒スクラムのGEOというイメージで、なんとなく全般的にFWは強い、と思われがちだが、ラインアウトには課題が多い。バックス、非力感は否めないが、ハイボールには強い。点はさほど取れないが、堅実に守れれば、どの国と戦っても試合になる。それが証明された試合でもあった。

2020年6月26日金曜日

岡島レポート・2019W杯・備忘録 31

   2019W杯・備忘録 31
   ~  M8  GEO/WAL 
    大会4日目、第8試合GEO/WAL戦は、豊田スタジアムで、35,545人を集めて、1915分キックオフ。
    大会前、どれだけの観客が集まるのか・世間の関心が集まるのか、心配されたけれど、杞憂だった、と感じられる日々が始まった。9月の午後の暑い日差しを浴びながら、予約したホテルに向かって歩いていたら、中高年ガイジン3人組が地図を凝視しながら途方に暮れている。思い切って「May I help you?」と声をかけたら、ウェールズから来日して同じホテルに向かおうとしている、とのこと。あれこれ話したら、この試合とWALの次戦・対AUS戦観戦のために来日した・試合の合間は伊豆観光に行くらしい。
 ホテルのロビーのソファーに座っていたら、隣の人びとがフランス語で話している。「ジョージア人?」と尋ねたら、「いや、フランスからやってきた」「次のENG/ARG戦。俺たち、ENGを応援することになるなんて…」と盛り上がる。彼らは、ビアリッツ、マッシフサントラルからやってきたとのこと。
 各国の街場のラグビー好きが、4年に一度、母国を応援するため、予選リーグの1~2週間、観光旅行も兼ねてやってきている。こういうガイジンと、各地で出会った。W杯独特の雰囲気が醸し出される大切な要素だ。
    豊田スタジアム。400mトラックのない球技場。スタンドとグランドが近接していて観易い・臨場感がある。スタンドに屋根がついているから、声援が反響する。グランドの熱気が倍加される。
 そして、駅そば。住宅探しではないが、駅に近いに越したことはない。とはいえ、名古屋から名鉄線・豊田市駅までたどり着くのが、結構たいへんなのだが…
 2002・サッカーW杯のレガシー。あの当時、レガシーなんて聞いたことがなかった。2019W杯、10年後・20年後に何が残っているのだろうか?
    WALボールのキックオフ。それを、GEO7番・ゴルゴゼがノックオン。3日前のJPN/RUS戦を思い出す。それにしても、ゴルゴゼでもノックオンするのだ。前回紹介したWRの映像ではゴルゴゼ(2003~2017)と既に代表引退選手として紹介されていた。現に、この大会前に開幕したフランス・トップリーグのトゥーロンで3試合プレーして、開幕戦ではチーム初トライもあげていたのが、急遽代表復帰し、先発出場。ともかく、このノックオンが「けちの付きはじめ」だったのか。WALボールスクラムが二度続き、あっという間にインゴール中央にトライされる。そのコンバージョンキックをWAL10番・ビガ-がポストに当てて外す。開幕戦の重圧は両チームにかかっていた、ということなのか。
    3分、ハイパントの争奪で、GEO・ウィングが倒され、TMOに。スタジアムに流される映像を見ていると、WAL・ウィングの手がかかっており、ペナルティ・イエローカードでおかしくない。スタンドには、それなりにジョージア・ジャージの人びとがいるが、騒がない。これが反対のケースだったら、WALサポーターが大ブーイングなのだろうが。静かなスタンドを忖度したのか、ノー・ペナルティ。ターニング・ポイントになりえたTMO
この試合の主審は31歳のピアース(ENG)、副審は、30歳・オキーフ(NZ)と34歳・カーリー(ENG)。いずれもW杯未経験者。なぜ、このようなセットになったのか、訝しく思える。試合を通じて、幾たびか疑問に思える判定はあったけど、偏ってはいなかった。
     6分にWALPG8-012分・19分と立て続けに、WALボール・ラインアウトから9番⇒10番とボール渡り、10番が内側を走ってきた選手にボールを返して、ラインブレイク・トライ。アッという間に22-0。前半の後半は、GEO目が覚めたのか、いい時間帯も多かったが、ハーフタイム前にWALトライ・ゴールで、29-0で前半を折り返す。
 後半だけで見れば、14-14と同点の試合だったが、トータルでは43-14WALの圧勝。
    試合後のインタビューで、WALのキャプテン・HC・プレーヤーオブザマッチの3人が口々に「次のAUS戦が山場です」と語る。
 GEOHCは、「後半、GEO魂が見せられた。」と評価していた。
    両チームの共通点は、HCNZ人。世界はどんどん狭くなり、似た者同士になっていくのだろうか。
    大会第1戦、実力差通りの点差で勝負がついた。それでも、後半のGEOの健闘は見応えがあった。次戦に期待したい。余韻に浸りながら、スタジアムを後にする。
薄暗い矢作川に架かる橋を、次々と満足げな人びとが渡って帰路についた月の出ている夜だった。
   ( 参考 )
 GEOボール

0-20min.
20-40min.
40-60min.
60-80min.
  計
   KO
    3       
    1       
    1       
    2       
    7       
   S
    1/1     
    2/2     
    1/1     
    1/1     
    5/5     
   LO
    1/1     
    4/6     
    5/5     
    2/3     
   12/15    
   PK
    1       
    3       
    4       
    2       
   10       
   FK
    -       
    -       
    -       
    -       
    -       
   DO
    -       
    1       
    -       
    -       
    1       
  計
    6       
   13       
   11       
    8       
   38       
() KOのうち、1回は、後半開始時のもの。
SLOの分母は、マイボールでの投入回数。分子は、そのうちのボール獲得回数。
PKの回数は、相手チームのペナルティ(反則)によって獲得したPKの回数。
GEO16番が48分イエローカードで10分間のシンビン。
 GEOの得点

 0-20min.
 20-40min.
 40-60min.
 60-80min.
  計
 トライ(T)
    -
    -
    1
    1
    2
 T後のG
    -
    -
    1
    1
    2
 PG
    -
    -
    -
    -
    -
 WALボール

 0-20min.
 20-40min.
 40-60min.
 60-80min.
  計
   KO
    1       
    -       
    1       
    1       
    3       
   S
    3/3     
    1/1     
    1/1     
    1/2     
    6/7     
   LO
    5/5     
    1/1     
    4/4     
    3/3     
   13/13     
   PK
    2       
    1       
    3       
    1       
    7       
   FK
    -       
    -       
    1       
    -       
    1       
   DO
    -       
    -       
    -       
    -       
    -       
    
   11
    3
   10
    7
    31
 WALの得点

 0-20min.
 20-40min.
 40-60min.
 60-80min.
  計
  T
    3
    1
    -
    2
    6
 T後のG
    2
    1
    -
    2
    5
 PG
    1
    -
    -
    -


    20-40分は、GEOの時間帯。リスタート回数、GEO13回、WAL3回。ただし、GEOボール・ラインアウトで二度のスチール。これがWALの強さなのか、はたまた、GEOの未熟なところなのか。ともかく、この20分を凌ぎ切って、39分、WALはトライ・ゴールをあげている。見事なものだ。実力差通りの試合だった、としかいいようのない試合。