2024年9月28日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 243

♪ ひと夏の経験 ♪ 
今年の夏 なにか こころ ときめきましたか?
2019 W杯・備忘録 243
〜 M48 RSA/NZ 11 〜
 
決勝戦リザーブ8人のうち7FWを配したRSAがどんな戦いをするのか 興味津々だったことを思い出す。
「奇手」広辞苑によれば「奇抜な手段。めずらしいわざ」と解説されている。リザーブの第一目的が 先発メンバーの負傷への備えであるとすれば リザーブ8人のうちFW5人(うち第一列3人)BK3人は「理にかなっている」(から 多くのチームは この構成になっている)し 常識化している。それに 反旗を翻して 見事優勝したのが 2019W杯でのRSAFW6人のリザーブの躍動ぶりが 記憶に残っている。その進化型が FW7人なのだろうか… 決勝戦直前 次のようなことを書いていた。
 
**************************
備忘録・196(抄)
南アフリカの8人のリザーブ=”Bomb Squad” 、2019大会ではFW6人+BK2人だったが、より過激化(?)・進化して、FW7人+BK1人とするケースが出てきた。大会直前の練習試合、825日に行われた対NZ戦(以下の表の「㈵」)、そして今大会予選プール対IRE戦(㈼)、これらとの比較として準々決勝対FRA戦(㈽)、準決勝対ENG戦(㈿)のリザーブ8人の交代したポジション・時間を表にしてみた。
 
-1 交代したポジション
 
16
17
18
19
20
21
22
23
 ㈵
  2
  1
  3
  4
  5
  6
11
  8
 ㈼
  2
  1
  3
  4
  5
  6
  8
  9
 ㈽
62
  1
  3
  5
  7
  9
10
15
 ㈿
  6
  1
  3
  4
  8
  9
10
15
 
-2 交代した時間
 
16
17
18
19
20
21
22
23
 ㈵
46
46
46
46
46
46
62
46
 ㈼
64
48
62
48
48
51
48
75
 ㈽
46
51
63
45
75
45
45
51
 ㈿
51
49
56
46
51
43
31
44
 
825日のRSA/NZ、いろいろな意味で「とんでもない」試合だった。前半、NZ3枚のイエロー:同一人にイエローが二度出てレッド化し38分で1人欠いて試合をすることに。それだけではなく、一方的にRSAに押された感があり、前半終了時点で21-0。そして後半開始早々:46分、RSAFW7人を一気に交代させる。その後2トライ・2ゴールを追加し、35-0NZ70分に1トライ・1ゴールを返すも35-7RSAの完勝。
これで好感触を得たのか、W杯に入って、予選プールの天王山、対IRE戦でも同じようなリザーブ構成に。結果としては、IRE13-8で敗れた(この試合のレフリーはオキーフ(NZ)。準々決勝・準決勝もオキーフ)。決勝ラウンドは、ケガ明けのスタンドオフ・ポラードの復活という特殊要因もあり(?)、準々決勝:FRA戦、準決勝:ENG戦はFW5+BK3人で構成していたが、決勝戦、またまたFW7+BK1人に。吉と出るか凶と出るか。先発15人で見ると、825日の試合と違うのは、NZ246番の3人、RSA2101112135人。
雨が降りそうな天気予報、どんな試合展開になるのやら。
それにしても、ケガでの交代が一度もない。南アフリカの選手って、試合中は絶対にケガしないのかなぁ…
 
令和51028
*************************************
 
キックオフ早々のNZプレーヤーの違法行為によるRSA2番の負傷交代、28分:NZ7番のレッド退場、両チーム首脳陣の「想定内」の出来事だったのだろう。試合は「思わぬこと」の連鎖で進んでいくのだから…
 
備忘録・221(23人 1)で 準々決勝:NZ/IRE戦・RSA/FRA戦の23人について 書いた。これに 決勝戦を付加すると 何が見えてくるのだろうか。
まず ポジション別キャップ数。
 
(表-1 備忘録221(表-1 背番号別キャップ数)+決勝戦)
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
N
19
82
29
106
66
30
92
78
122
53
6
54
66
28
120
I
58
20
78
48
79
101
56
35
29
123
25
53
56
20
35
R
80
65
66
116
70
80
73
73
30
12
28
75
65
12
36
F
46
28
56
26
23
38
28
44
51
29
6
25
84
47
30
R
82
67
68
118
72
82
75
75
54
68
30
77
67
14
38
N
21
84
31
108
68
32
94
80
124
55
8
56
68
30
122
 
 
16
17
18
19
20
21
22
23
N
87
5
10
150
29
18
44
67
I
25
55
35
4
44
120
9
7
R
10
25
46
31
37
52
66
90
F
13
13
15
48
26
19
18
22
R
12
27
66
11
33
39
26
92
N
29
7
52
152
31
20
46
69
 
これを先発・リザーブ別に合計してみると次のようになる。
 
(-2 備忘録221(表-2 先発・リザーブ別キャップ数・割合)+決勝戦)
 
NZ
IRE
RSA
FRA
  RSA
  NZ
1~15
951 (69.9%)
  816 (73.2%)
  881 (71.2%)
  561 (76.3%)
  987
(76.3%)
  981
(70.7%)
16~23
410 (30.1%)
  299 (26.8%)
  357 (28.8%)
  174 (23.7%)
  306
(23.7%)
  406
(29.3%)
1361
1115
1238
  735
1293
1387
 
以下に、背番号別出場時間を表にしてみたが、80分出場した選手は、
NZ7人 (581012131415
IRE8人 (4681011121315
RSA4人 (11121314
FRA8人 (4791112131415
RSA6人 (7910121314
NZ6人 (5811121315
 
(表-3 備忘録221(表-4 背番号別出場時間)+決勝戦)
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
N
63
64
63
71
80
59
74
80
69
80
63
80
80
80
80
I
75
64
52
80
59
80
59
80
61
80
80
80
80
56
80
R
51
74
63
71
45
46
66
70
45
45
80
80
80
80
51
F
49
64
58
80
49
51
80
68
80
72
80
80
80
80
80
R
51
3
65
58
51
63
80
58
80
80
73
80
80
80
66
N
65
65
65
70
80
44
28
80
66
75
80
80
80
70
80
 
 
16
17
18
19
20
21
22
23
N
15
17
17
21
6
-
-
17
I
16
5
28
21
21
19
-
24
R
34
29
17
35
29
35
35
29
F
16
31
22
31
29
12
-
8
R
77
29
15
22
29
22
7
14
N
15
15
15
26
10
14
5
10
 
準々決勝4チームの中で、FW6人・BK2人で構成したのはFRAのみ。他の3チームは、FW5人・BK3人で構成していた。
 
(表-4 備忘録221(表-5 先発・リザーブ別出場時間・割合)+決勝戦)
 
NZ
IRE
RSA
FRA
  RSA
  NZ
1~15
1086 (92.1%)
1066 (88.8%)
  947 (79.6%)
1051 (87.6%)
  968
(81.8%)
1028
(90.3%)
16~23
   93 ( 7.9%)
  134 (11.2%)
  243 (20.4%)
  149 (12.4%)
  215
(18.2%)
  110
( 9.7%)
1179
1200
1190
1200
1183
1138
 
これをFWだけで見てみると 次の通り。
(表-5 FWの先発・リザーブ別出場時間・割合)
 
  NZ
  IRE
  RSA
  FRA
  RSA
NZ
先発
  554
(87.9%)
  549
(85.8%)
  486
(77.1%)
  499
(78.0%)
  429
(68.1%)
  497
(86.0%)
リザーブ
   76
(12.1%)
   91
(14.2%)
  144
(22.9%)
  141
(22.0%)
  201
(31.9%)
   81
(14.0%)
 計
  630
  640
  630
  640
  630
  578
 
この表からは 決勝戦の勝因:RSAのリザーブの厚さ(特にFW)⇔敗因:NZのリザーブの薄さ(特にFW) が透けて見えてくる。
 
令和6928

0 件のコメント:

コメントを投稿