2019 W杯・備忘録 183
~ M 3 ~
2019W杯第3試合、FRA 23-21 ARGという結果が残されている。
試合前のコイントス、FRAギラドが投げて・FRAがキックオフを取り・ARGが陣地を決める。
以下、大文字はFRA、小文字はARGのリスタート
K¹ l¹ s¹-P¹-l² L¹ l³ s² s³-P²-pg*(10) D¹ P³-pg¹(10) 0- 3 (14分)
K² d¹ T¹(12)・G¹(10) 7- 3 (17分)
k¹ T²(9)・G²(10) 14- 3 (21分)
k² s⁴-f¹ S¹ p¹-PG¹(10) 17- 3 (29分)
k³ P⁴-l⁴ P⁵-l⁵ s⁵ P⁶-s⁶-p² L² p³-L³ p⁴-PG²(10) 20- 3 (40分)
38分、ARGゴール前でのFRAノックオン⇒ARGスクラムの笛のあと、TMOからのレポート(レフリーは映像確認せず)でARG・ハイタックル=「p⁴」と判定が変わり、FRA・10番がボールをセットしている間に銅鑼の音、PGが決まって・ハーフタイム
k⁴ P⁷-l⁶ t¹(4)・g¹(10) 20-10 (42分)
K³ S²-P⁸-l⁷ l⁸ S³ l⁹-P⁹-l¹⁰ P¹⁰-l¹¹ t²(16) 20-15 (53分)
K⁴ L⁴ P¹¹-pg²(22) 20-18 (60分)
K⁵ s⁷ TMO¹ P¹²-pg³(22) 20-21 (67分)
K⁶ DG¹(22) 23-21 (69分)
K⁵ l¹² l¹³ L⁵ L⁶-p⁵-PG*(10) d² P¹³-pg*(15) D²
78分14秒:FRA・12番・危険なタックルの「P¹³」⇒79分34秒:ARG・15番PGを狙うもわずかに外れる⇒79分43秒:FRA・23番インゴールでタッチダウン⇒80分25秒:FRA・22番ドロップアウトを蹴る→ARG・22番自陣でキャッチし・センターラインを越えて・掴まり・ラック→ARG、FRA10mライン付近で7フェーズ→7回目のラックでFRA・21番・ターンオーバー→81分20秒:FRA・22番蹴りだしノーサイド
TMOでの映像確認は一回、レフリーが映像を見て・問題なしとした。
両チームの初戦、ENGと同組で決勝ラウンドに進むためには、勝たねばならない・負けてはならない試合だった。
ARG、勝てた試合であり、勝っていたはずの試合だった。
試合内容を見ると、「P」の数は、FRA・13、ARG・5。しかも、FRAは「P¹⁰」の後と「P¹¹」の後の二回、レフリーから警告を受けていた。そして、「P¹²」後に相手選手を衝いて10mポイントを下げられてもいる。FRAの伝統的素行の悪さ⇔ARGの想定外のディシプリンが際立っていた。
前半の大きな山場・分岐点の一つが、FRAゴール前5mでの「P⁶」でスクラムを選択したこと。結果論だが、タッチに蹴りだしてラインアウトからの再開(後半の2トライはこのパターン)か、PGで3点を入れていれば、試合展開は変わっていた。しかし、試合の流れから見れば、それ以前にARGのスクラム機会は4回あって、1回目と3回目はFRAのコラプシングのP、4回目はFRAのアーリーエンゲージでFKとスクラムで圧倒出来ていた。だから、スクラム選択は当然・必然でもあった。が、ARGにとって最大の誤算はレフリー(ガードナー(AUS)はJPN/IREの主審でもあった)がスクラムをコントロールできていなかったことかもしれない。このスクラム、まずARGがつっかけて(≒おそらく、多くのレフリーは、ARGのアーリーエンゲージ=FRAにFKを与えたと思われる)、レフリー・両チーム一列目に話すも馬耳東風(FRAとARG、英語で話されても…)、組み直し、二度目のスクラムはボールインの後、両チーム一列目が持ち上げられてしまい、組み直し、三度目のスクラム、両チーム一列目が落ちて、組み直し、四度目のスクラム、ボールインの後FRA・3番が押し勝って・ARGのコラプシング「p²」。チャンスを逃した。
それにしても、その直前の「P⁴」からのARG・タッチキックでFRAゴール前5mに迫り、「l⁴ P⁵-l⁵」で取り切れれば、とか、その直後の「s⁵」、レフリーはARGのノックオンで、FRAのスクラムと判定したが、TMOからのレポートでFRA・12番のノックオン(これは、あの大会以降であれば、半数のレフリーは故意のノックオンで「P」と判定するだろうと思われる。さらにその半数はペナルティトライ・イエローカードを出すだろう。)でARG・スクラムに差し替え。その直後の「P⁶」なので、FRAは連続3回の「P」、なんらかの「お咎め」があってしかるべきな気もする、などなど、突っ込みどころ満載のプレーの連続。
同様のFRAの「P」の連鎖(この時は、レフリーが二度、FRAキャプテンに警告)が後半の50分頃から。この流れで、1トライ・2PGで20-21と逆転した。その直後のFRA・キックオフをキャッチしたもののターンオーバーされ、FRAが3フェーズつなぎ、結果的に決勝のドロップゴールを決められる。このターンオーバー、FRAの「技あり」でもあるが、ARGからすれば、防げた・防がなければならなかったもの。まぁ、敗北したチームからは、さまざまな「たら・れば」が出てくるのだが…
「ARGが勝っていたはずの試合だった」と未だに鮮明な記憶が残っているのは、72分:l¹³からの流れの中でARGが回している時にインターセプトしたFRA・20番は明らかにオフサイド、なぜあのプレーを見落としたのか、スタジアムから見ていて驚いてしまった。そして、ラスト・ワンプレーでのFRA・21番のターンオーバー、観戦していて「よくぞ、飛び込んでターンオーバーした!」と感動したが、後日、録画を見返すと、どう見ても、FRA・6番のノットロールアウェー。この2つのプレーについては、試合直後のインタビューでARG・HCが指摘していたが、まさしくその通り、実に気の毒だと感じている。
ともかく、ARGが「勝てる内容の試合」をし「勝っていたはずの試合」だったにもかかわらず、負けた。その結果、救われたのが大会全体だった。というのも、もし、ARGが勝っていたとすると、あの台風によって中止となったM34:ENG/FRAの扱いが変わっていただろう。同日中止になったM35:NZ/ITAのITA・パリセが抗議したように、「仮に、主要国強豪国が台風のため試合ができず・予選リーグ敗退になれば、黙っておらず(現に、SCOはそういう圧力をかけた。)、WRは試合をなんとしてでも試合を行うだろう」という事態になっていた。そうなれば、より大会が盛り上がったかもしれないが、いろいろな不具合が生じた可能性も高い。その意味で、ARGがこの試合で負けていたことで大会は救われた(でも、試合をできずに大会を去っていった選手・チーム(ITA、CAN、NAM)は気の毒だった)。
AUS/FIJ、ほぼ100%、レフリーの誤審でFIJは負けた。
FRA/ARG、20%ぐらいは、レフリーの誤審でARGは負けた…
令和5年6月17日
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