2011年12月8日木曜日
Colmenarez 氏より、写真が届きました。
パリ在住45年のヴェネズエラ国籍の造型作家 Asdrubal Colmenarez 氏が6年前に企画した彼のふるさとに近いトルヒーヨ市・国際現代野外彫刻シンポジュームに招待されて、その後、完成した私の作品の写真がなかなか手に入らなかったのですがやっと届きました。Trujillo の街の大学のアトリエを利用して制作した作家が多く、市と大学と地域の企業が連携した形で成功させたColmenarez の企画力が発揮されたアート・シンポジュームでした。
私は、いつもの様に何カ所か現場を見て、それから自分の気に入った場合を選ばせて頂く訳ですが、今回はその心配も無く Colmenarez は私の仕事を40年近く見ている、お互い作品を理解している友人、私好みの場所を既に用意してくれていました。場所は Plaza Cristobal Mendoza 、樹が茂る公園の中に、廻りは林に囲まれ、確かに Trujillo市 自体、東北東方向には Parque Nacional Dinira が在り、東南方向にはParque Nacional General Cruz Carrillo 、西南方向に Parque Nacional Sierra de la Culata、南南西 方面には Parque Nacional Sierra Nevada に囲まれ、マラカイボ湖にも近い場所に在ります、現場で太陽の位置を確かめながらの図面制作、大学生達とも交流が出来、楽しい現地制作に立ち会い、その後は、カリブ海に面した Colmenarez の自宅兼アトリエに滞在、ヴァカンスを楽しんだ事を思い出しています、私はパリで会った南米の芸術家達、特に幾何学構成アートや視覚芸術の作家達との交流が在り、ヴェネズエラは二度目の滞在でした。初めての旅は1990年、Cruz-Diez の紹介で首都カラカスのギャラリーで個展を企画して頂き、大作は友人の Yuye Delima のアトリエを借用して現場の素材を使った作品を展示、同時にカラカスの彫刻公園にも作品依頼が決まり、現地を訪問、設定場所を決め、図面と模型を時の近代美術館長に手渡し着工を待つばかりでしたが、結果は予算が無くなり延期に、5年後には計画は消えた様です。
そうそう、21年前、夢の旅、カラカスからカナイマ国立公園に一人旅した思い出が在ります、ブラジルの国境に面したギアナ高原の17億年前の地層がむき出しになったテーブルマウンテンを眺め、標高2560mのアウヤン・テプイの頂上から流れ落ちるエンジェルフォールの世界最大の落差(979m)の滝をセナス機から真下に見る光景はまるで映画のスクリーンヌのスローモウションの動きの中に居る感じで、膨大な霧の舞い上がり、天地が逆転する様な錯覚を覚え、自然界の魅力を心体で受け止める事が出来ました、更に、セナス機から降りてアマゾンの道なき道の密林をジープで移動、更にボートで密林の奥地へと移動、驚きと感動の連続、そして、危険な珍道中、密林の話は後日、写真入りで掲載させて頂きます。
さて、21年前のカラカスは当時、視覚芸術の SOTO や CRUZ-DIEZ の巨匠の野外作品が街の中に、公園に展示されアートの街にふさわしい地区が在り、カラカスって街は凄いと驚いていましたが、15年後の2005年のカラカスの街は大きく変化し、軍隊が市内をパトロールし、国立近代美術館前には小銃をかまえた兵士のパトロールする状況になり、野外作品は鉄やアルミ等の素材が多く作品を盗んで素材として売りさばく盗難グループが出没とか、野外作品が崩壊され、作品のメンテナンスが充分でなく傷んでいたのに驚き、ミュージアムに入館して見ると以前の様に作品がきちんと展示されていたのが救いでした、また、貧しい地区の改善が進んでいるとの事です。
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