2022年9月17日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 146

                                                 2019 W杯・備忘録 146

  オセアニア 〜
 
AUS/NZ オセアニア・ダービーマッチなのか。ワールドラグビー界に輝いていたNZAUS,「両雄」と言っても過言でない時代もあった。もはや過去形で語られる「歴史のひとこま」になったのだろうか。
今週の木曜日(9月15日)、AUS/NZ戦が行われた。予想通り、ミスが多く、試合は二転三転し、想定外の結末で終わった。前半10-10の同点で折り返し、最終的には37-39、トライは「9」、よく点の入る試合であった。イエローカードが「4」。見る分には実に面白い、しかし、W1年前に、両チームがこんな雑な内容の試合をしているなんて、ある意味信じられない。
試合後、両チームとも敗者だと感じた。
事実として負けたAUS、実質的に負けたNZ。変なレフリーの断固たる笛とルールの不備がNZに勝利をプレゼントした。試合経過は(参考)にある通り。
 
915日の直接対決前の両チームの直近9試合の戦績は次のとおり。
 
 
G1
G2
G3
G4
G5
G6
G7
G8
G9
AUS
 ●
ENG
15-32
 ●
WAL
28-29
 〇
ENG
30-28
 ●
ENG
17-25
 ●
ENG
17-21
 〇
ARG
41-26
 ●
ARG
17-48
 〇
RSA
25-17
 ●
RSA
8-24
NZ
 ●
IRE
20-29
 ●
FRA
25-40
 〇
IRE
42-19
 ●
IRE
12-23
 ●
IRE
22-32
 ●
RSA
10-26
 〇
RSA
35-23
 ●
ARG
18-25
 〇
ARG
53- 3
(注)G1G2:昨秋のテストマッチ G3G4:今夏のテストマッチ G5G9:現在のザ・ラグビー・チャンピオンシップ
 
いずれも36敗。よく負けている。負けるのは、点を取れない結果でもあり、点を多く取られた結果でもある。
 
NZの負け試合を見ているとラスト20分の弱さ(得点できない・失点を重ねる)が気になった。リザーブ8人がうまく機能していないのだろうか。負け試合、どの時間帯に失点しているのかを表にしてみた。
 
-㈵ 負け試合6試合の時間帯ごとの失点の割合           (単位:%)
 
 ㈰
 ㈪
 ㈫
 ㈬
 ㈭
 ㈮
 ㈯
 ㉀
AUS
22.9
  8.4
11.2
13.4
11.7
  5.6
  8.9
17.9
NZ
16.6
10.3
  7.4
13.1
16.6
10.3
14.9
10.9
(注)㈰:0~10分 ㈪:10~20分 ㈫:20~30分 ㈬:30~40分 ㈭:40~50分 
㈮:50~60分 ㈯:60~70分 ㉀:70~80
 
同じように負け試合での得点について表にしてみた。
-㈼ 負け試合6試合の時間帯ごとの得点の割合        (単位:%)                             
 
 ㈰
 ㈪
 ㈫
 ㈬
 ㈭
 ㈮
 ㈯
 ㉀
AUS
  9.8
18.6
12.7
12.7
  9.8
  9.8
18.6
  7.8
NZ
10.3
  2.8
  5.6
22.4
14.0
24.3
  9.3
11.2
 
-1、表-2をもとに、この試合の得点を見てみた。
 
-㈽ 2行目:表-2NZの数値 3行目:15日の試合でのNZの得点 4行目:表-1AUSの数値
 
 ㈰
 ㈪
 ㈫
 ㈬
 ㈭
 ㈮
 ㈯
 ㉀
NZ
10.3
  2.8
  5.6
22.4
14.0
24.3
  9.3
11.2
NZ
  7
  3
  0
  0
  7
14
  3
  5
AUS
22.9
  8.4
11.2
13.4
11.7
  5.6
  8.9
17.9
 
-㈿ 2行目:表-2AUSの数値 3行目:15日の試合でのAUSの得点 4行目:表-1NZの数値
 
 ㈰
 ㈪
 ㈫
 ㈬
 ㈭
 ㈮
 ㈯
 ㉀
AUS
  9.8
18.6
12.7
12.7
  9.8
  9.8
18.6
  7.8
AUS
  0
  3
  7
  0
  3
  7
  7
10
NZ
16.6
10.3
  7.4
13.1
16.6
10.3
14.9
10.9
 
 NZ、やはりラスト20分、実に弱かった。
 
この試合、最大の事件は78分のレフリーの判断(3点差AUSリードでのAUSゴール前でのNZ猛攻時NZPを吹いた後、AUSが「遅延行為」をしたためにAUSPKを取り消し、NZにスクラムを与えた⇒このスクラムからNZがトライを取りノーサイド、2点差での勝利をものにした)であろう。
 
競技規則では、次のように規定されている。
㈰第19条スクラム1.「制限時間内にペナルティキックが行われなった」場合に「反則をしなかったチーム」ボールのスクラムとなる。
㈪第20条ペナルティキックおよびフリーキック5.「ペナルティ、または、フリーキックは、遅延なく行われなければならない」
問題なのは、「制限時間」は何分なのか? これ自体は決められていない(≒レフリーの判断に委ねられている)
「制限時間」を類推させる次のような規定がある。
㈰第8条得点「ペナルティゴール」21.「キックは、チームがキックの意思表示をしてから60秒以内(競技時間)に行われなければならない。ボールが転がり、置き直した場合も同様である。罰:キックを認めず、スクラムを与える」
㈪第19条「スクラム」1.「マークの後、1分以内に、プレーヤーがフリーキックを蹴ることができなかった」場合に「フリーキックを与えられたプレーヤーのチーム」ボールのスクラムとなる。
 
1つの目安は「1分=60秒」であろう。
 
では、この試合でどう時間が経過したのか?
NZPに対して笛を吹いたのが、「7825秒」、レフリーが「遅延行為」として次の笛を吹いたのが「795秒」。その間、「40秒」である。ある意味、レフリーがNZ寄りに急がせる必要を過度に感じ、結果として、レフリーの体内時計が狂っていた感がある。
ちなみに、2019WJPN/IREの姫野のジャッカルが決まって笛が吹かれたのが「6445秒」田村が蹴ったのが「6521秒」。その間「36秒」。ただし、このシーンではラックの下敷きになっていたJPNの選手が傷んでメディカルが入り、一旦時計は止められていた。その時間も含めると「137秒」経過していた。あの至福の時間を「遅延」だと感じたJPNサポーターは皆無だろう。
 
問題なのは、「遅延」がレフリーの主観・判断に委ねられていること。そして、この試合を吹いたレイナル(FRA)は、もともと唯我独尊的な人でコミュニケーション能力に欠けるきらいがあったこと(フランスの解説を聴いていると、よく「カタルーニア出身(≒頑固者というイメージか)」と形容詞がついてくる。)フランス人レフリーの中では英語が堪能と見なされているが、英語圏の人びとにスッと入っているのか疑問だ。
 
次のNZ/AUSのレフリーは、この試合でARを勤めていたブライス(IRE)。このレフリーもレイナルとは違った意味で「?」の笛が多い。さてどうなるのやら…
 
( 参考 )
2022-9-15 AUS/NZ KSLPFD
「分」は得点時間
大文字はAUS 小文字はNZのボール支配
K:キックオフ
S:スクラム
L:ラインアウト
P:ペナルティ (PG*PGを狙って外したもの、PYはイエローカード)
F:フリーキック
D:ドロップアウト (D*はゴールライン・ドロップアウト)
- :関連するリスタート
 
 
得点
3
11
17
25
k l P-l P-l tg
K S-P-pg* D P-pg
K L P-l l L p-PG
k l L-F g* s-p-L p-L TG(py)
k S L s-p-L P-l PY(2)-l G* S p-L S-F
0- 7
0-10
3-10
10-10
40
46
51
54
60
66
70
72
76
79
K tg
K p-L p-PG
k S P-l-PY-l tg
K L tg
K p-L s p-L TG
k-S-p-L-p-L TG
k l P-pg
K TG
k l p-PG
k P-l p-s t
10-17
13-17
13-24
13-31
20-31
27-31
27-34
34-34
37-34
37-39
 
後半の各一行がこんなに短いのは滅多にない。
令和4917

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