2020年4月19日日曜日

岡島レポート・2019W杯・備忘録21

        2019W杯・備忘録21
        ~ ラスト20分 ~
  大会前に出された『ラグビーワールドカップ激闘の軌跡vol.3 ジャパン!』(ベースボール・マガジン社)の中で、第5回・第6回大会日本代表主将・箕内のインタビュー記事の見出しが「ラスト20分の世界」とされ、第5回大会・対スコットランド戦での体験を「試合開始から60分が経って、ここからという時に、もう僕にはガソリンがなかった。他の選手も同じだったと思います。でも相手にはまだ余裕があったんです。そこまでと違うギアを持っていた。」と語っている。
 60分が経過した時点で、「まだ20分残っている」と考えるのか「あと20分しか残っていない」と考えるのか。60分の時点でリードしていれば、守りに入って「時間よ早く過ぎよ」と祈るのか、それとも強気に攻め続けるのか…
   前回大会(2015年)、あの歓喜の南ア戦から中3日でのスコットランド戦。前半12-7でリードされるも、後半3分五郎丸のPG12-102点差に詰め寄る。しかし、5分後にトライ、12分後にトライ・ゴールを決められ、ラスト20分の時点で24-10。最終的には、45-10で敗れた。記録を見返してみると、南ア戦・スコットランド戦の2試合・フル出場していたのが、6番・リーチ、7番・ブロードハースト、ウィングの松島(南ア戦は11番、スコットランド戦は14番)、15番・五郎丸の4選手。フランカー二人の連続フル出場、特筆すべきだろう。また、この大会、ウィングは、松島・山田コンビが基本だったが、スコットランド戦は、福岡・松島。福岡は、前回大会では、この試合にフル出場しただけで、残りの試合は、リザーブにも入っていない(あのヘスケスがリザーブ)。4年間の変化・重みを感じる。それにしても、リーチ、やっぱりすごい…
   本大会は、スコットランドが中3日でジャパンと戦うことに。とはいえ、前の試合の対戦相手がロシア。主力を温存して、61-0の完封勝利。(ちなみに、ロシアはアイルランドにも完封負け。ジャパンから10点、サモアから9点。トライは、あのジャパンからの1トライのみ)。
今大会のJPN/SCO戦。試合前のコイントス。4年前と同じ、リーチとレイドロー。
 得点経過は、0-76分)、7-7(松島のトライ・17分)、14-7(稲垣のトライ・25分)、21-7(福岡のトライ・39分)で前半が終了し、28-7(福岡のトライ・42分)、28-1449分)、28-2154分)。
 ラスト26分間、両チーム無得点。
    SCOは、51分、一期に6人の選手(1番、2番、3番、4番、9番、14番)を交代させ、勝負に出た。あのシーンの再来か… この年の317日、6か国対抗・SCO/ENG戦は、前半28分までにENG5トライを上げ、31-0でリード。ところが、この後、SCOが、34分、46分、49分、56分、59分とトライを重ね、同点に。さらに、75分のトライで38-31と、一旦逆転する。ラストワンプレーでENGがトライし、結局38-38の引き分けに。この試合、SCO56分に5人の選手を一期に変えていた。
   ちなみに、決勝ラウンド7試合の得点経過は次の通り。
60分時点
ラスト20
Total
M41  ENG/AUS
27 - 16
13 - 0
40 - 16
M42  NZU/IRE
29 - 0
17 - 14
46 - 14
M43  WAL/FRA
13 - 19
7 - 0
20 - 19
M44  RSA/JPN
11 - 3
15 - 0
26 - 3
M45  ENG/NZU
13 - 7
6 - 0
19 - 7
M46  RSA/WAL
16 - 9
3 - 7
19 - 16
M48  RSA/ENG
18 - 12
14 - 0
32 - 12
   ラスト20分(実際には、26分)、得点がまったく動かなかった、という点でも特筆すべき試合であろう。両チームが攻め続けていただけに。
ジャパンの予選リーグでのタックル成功率、RUS戦・86%IRE戦・93%SAM戦・90%であるのに、SCO戦は84%と一番低い。準々決勝・RSA戦は87%
 IRE戦のような「刺さりまくった」印象はない。
大きなミスが少なく、ビッグプレーがいくつか出た。台風一過、秋晴れの自国開催がもたらした奇跡だったのか。その奇跡を呼んだのは、選手たちの一つ一つの努力の積み重ねだったのか。そして、日本中の大声援…
    W杯で、次にSCOと戦う時、どのようなジャパンになっているか、楽しみである。

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