2019 W杯・備忘録 143
〜 二連戦 〜
ラグビー・チャンピオンシップ、第2節が終わってどのチームも1勝1敗。では、対戦したRSAとNZ、ARGとAUS、どちらが強いのだろうか? そして、対戦していないチーム同士の優劣はどうなのだろうか?
ホームページを見てみると、「STANDINGS」として以下の表が出ていた。
P | W | D | L | PF | PA | TF | TA | TB | LB | +/- | BP | Pts | |
1ARG | 2 | 1 | 0 | 1 | 74 | 58 | 9 | 7 | 1 | 0 | 16 | 1 | 5 |
2AUS | 2 | 1 | 0 | 1 | 58 | 74 | 7 | 9 | 1 | 0 | -16 | 1 | 5 |
3RSA | 2 | 1 | 0 | 1 | 49 | 45 | 4 | 5 | 0 | 0 | 4 | 0 | 4 |
4NZ | 2 | 1 | 0 | 1 | 45 | 49 | 5 | 4 | 0 | 0 | -4 | 0 | 4 |
なるほど、序列・順位をつけるとこうなるのだ。リーグワンをはじめ多くのところで採用されているように㈰勝ち点制 ㈪トライ由来と一定得点差内の敗北での「ボーナスポイント」付与 ㈫勝ち点が同数の場合の得失点差 で順位付けしている。これになにほどの意味があるのだろうか?
そもそも、昔のイングランドラグビー界は順位を付けることを嫌悪していた。だから、選手権を否定していた。(一期一会の?)対抗戦がラグビーの本質だとしていた。こういう考えは、アマチュアリズムとともに「アナクロ」なのだろうか。ただ、原点回帰というか、あらためて、こういう視点から現在のラグビーのあり方の「歪み」を検証することも必要な気もしている。
とはいえ、面白い「サーカス」を求める一観客としては、実に興味をひく情報であることも否定できない。顧客満足度を高める、悪いことではないのだろう、現代においては。
「TEAM STATS」では、次の10項目について順位付けがされていた。
1 | 2 | 3 | 4 | |
Tries | ARG 9 | AUS 7 | NZ 5 | RSA 4 |
Clean Breaks | ARG 11 | RSA 10 | NZ 9 | AUS 8 |
Carries | AUS 211 | NZ 210 | ARG 160 | RSA 158 |
Meter Carried | NZ 1499 | AUS 1406 | RSA 1342 | ARG 1064 |
Defenders Beaten | NZ 48 | AUS 44 | RSA 26 | ARG 23 |
Lineouts won (%) | ARG 93.1 | AUS 89.3 | NZ 84.6 | RSA 81.8 |
Offloads | NZ 23 | AUS 14 | ARG 12 | RSA 9 |
Scrums won (%) | RSA 93 | AUS 82 | ARG 79 | NZ 70 |
Rucks won (%) | ARG 95 | NZ RSA 93 93 | AUS 91 | |
Yellow Cards | 全チーム:1 |
一番意外だったのは、「Lineouts Won」の項でRSAが最下位ということ。NZがよかったということなのか、それとも、RSA手の内を見せないようにしているからなのか。
試合ごとのスタッツで「Lineouts Won」の項を見てみると次のとおりであった。
(単位:%)
RSA | NZ | ARG | AUS | |
第1戦 | 87.5 | 87.5 | 93.3 | 94.1 |
第2戦 | 76.5 | 80.0 | 92.9 | 81.8 |
第2戦のRSAの不出来 or NZの優位性の表われなのだろうか? 第2戦は第1戦の分析が反映される。とすると、NZの分析力が優れていたということなのだろうか?
ちなみに「Scrums won」の項は次のとおりであった。
(単位:%)
RSA | NZ | ARG | AUS | |
第1戦 | 100 | 80.0 | 83.3 | 71.4 |
第2戦 | 75.0 | 60.0 | 75.0 | 100 |
ラインアウトに比べるとスクラムは回数が少ない。したがって、「Won」の比率も振れ幅が大きくなるということなのだろうか。
解説でよく出てくるペナルティの数は次のとおりであった。
RSA | NZ | ARG | AUS | |
第1戦 | 7(1,0) | 12(0,0) | 14(0,1) | 16(0,0) |
第2戦 | 7(0,1) | 12(0,1) | 9(0,0) | 13(0,1) |
(注) ()内の最初の数値はイエローカード、次の数値はレッドカードの数で内数
RSAとNZ、第1戦・第2戦、同数である。たまたまなのであろうが… ARG/AUS第1戦、主審:アダムソン(SCO)の癖にある笛に両チームが翻弄されていた気がする。何試合か彼の吹いている試合を見ていると、癖はある(=ほかの人の笛とは違う)けれども彼なりの「一貫性」はあるように見える。とすれば、分析力・適応力が試されるレフリーということになるのだろうか…ちなみに、7月9日(土)FRA:20-15:JPNの笛も彼。両チームのレフリー対応力は優れていた。
対戦相手が変わる第3節・第4節、第5節・第6節、これらの数値がどう変化していくのか楽しみである。
令和4年8月27日
0 件のコメント:
コメントを投稿