2025年8月23日土曜日

岡島レポート・ 2019 W杯・備忘録 290

小学生のころ この時期 切なくなったことが なつかしい

                                                    2019 W杯・備忘録 290

                                                       〜 レフリー 〜

 

4年に一度のライオンズ・ツアー(AUSNZRSAにとっては 12年に一度) の 中間年に始まった W杯。どちらに重心があるのか 見方次第であろうが W杯の「2年前」の前哨戦とも言える。とりわけ 「レフリーは一日にしてならず」 レフリーの選抜の絶好の機会となっている 気がする。

 

ライオンズの試合を吹けるのは 中立国のレフリー。ここ3回の3連戦は 3人のレフリーが 交代で 主審・副審を務めていて 彼らの多くが W杯決勝ラウンドでも 吹いている。

 

2017年ライオンズ・NZツアーは ペイパー(RSA2019W杯準々決勝WAL/FRA)、ガルセス(FRA:同決勝RSA/ENG・準決勝RSA/WAL・準々決勝ENG/AUS)、ポワト(FRA:同予選リーグ)

 

2021年ライオンズ・RSAツアーは ベリー(AUS2023W杯予選リーグ)、オキーフ(NZ:同準決勝RSA/ENG・準々決勝RSA/FRA)、レイナル(FRA:同準々決勝ENG/FIJ

 

2017年ポワト、2021年ベリー いずれも ライオンズ・テストマッチで 物議を醸した笛を吹き それが彼らのマイナスの評価になった気がしている。

 

今年の「3人組」は オキーフ(NZ)、ピアルディー(ITA)、アマシュケリ(GEO

今回 フランス人レフリーが選ばれていない。ガルセス・レイナルの後継者たるべき者が レフリー業から「足を洗った」(クラブチームのコーチに転身している)ことなどから W杯で吹くための「年季」を積んだ人物がFRAには見当たらない。

一方 ピアルディー、アマシュケリ 一つずつ階段を上がってきて W杯決勝ラウンドが視野に入ってきた。おそらく 現時点で ベスト5に入っていると感じている。そして 非・ラグビー強豪国所属≒母国がベスト8に進む確率が低いことから 準々決勝以降の笛を吹く可能性が高そうだ。

プレーヤーには 「Xファクター」 突然出現して 大活躍するラッキーボーイが存在しうる が レフリーには そういうことは 起こりえない。

 

今回のライオンツアーでの 各試合のペナルティーの内訳 ライオンズ・ホームページでは ㈰Deliberate Knock On ㈪Lineout Offence ㈫Not Releasing ㈬Obstruction ㈭Offside ㈮Scrum Offence の6項目を表示している。それを表にしてみた。

 

1戦(オキーフ)

2戦(ピアルディー)

3戦(アマシュケリ)

 

  LIO

  AUS

  LIO

  AUS

  LIO

  AUS

P総数

   11

    7

    9

    8

   11

   11

内訳㈰

    0

    0

    0

    0

    0

    1

  ㈪

    1

    0

    0

    0

    0

    1

  ㈫

    1

    2

    1

    1

    4

    2

  ㈬

    0

    1

    0

    0

    0

    0

  ㈭

    2

    2

    1

    2

    4

    0

  ㈮

    3

    1

    0

    4

    2

    1

 

LIOAUSともに大幅なメンバー変更がなかった。でありながら Pのとられ方(=レフリーが詳細に見るポイント)が かなり違っている。第3戦 豪雨の中の試合だったが ぴれー内容などに 雨の影響を感じなかった。レフリーも人の子=無くて七癖なのだろう。

 

先週末 RSAAUSに「よもやの敗退」。いろいろな要因が見出しうる。主審はオキーフ(NZ)。2023W杯 準々決勝FRA戦・準決勝ENG戦 ともに RSA勝利の試合を吹いていた≒RSAとの「相性がいい」 と 思っていたが 今夏のライオンズ戦で AUSとの相性も良くなったのだろうか。

ライオンズ3連戦、RSA/AUSPの取られた状況(スクラム・ラインアウト・ブレイクダウン・オフサイド・その他)を表にしてみた。

 

 

オキーフ

ピアルディー

アマシュケリ

オキーフ

 

LIOツアー ㈵

LIOツアー ㈼

LIOツアー ㈽

チャンピオンシップ

 

LIO

AUS

LIO

AUS

LIO

AUS

RSA

AUS

スクラム

   2

   0

   0

   3

   1

   2

   0

   2

L.O.

   1

   1

   0

   0

   0

   1

   0

   0

B.D.

   3

  3

   6

   3

   4

   5

   7

   1

Offside

   2

   2

   1

   2

   4

   0

   2

   0

その他

   3

   1

   2

   0

   2

   3

   1

   1

 計

  11

   7

   9

   8

  11

  11

  10

   4

 

ブレイクダウンでの マイボール時のノットリリースなど 相手ボール時のノットロールアウェイなど の 比重が大きい。LIOに鍛えられたAUS と まるで「冬眠明け」のようなRSA… これからが楽しみだ。

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