2024年10月26日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 247

 朝・昼・夕・夜のワイドショーでの映像の連鎖  ニッポン特有の珍現象テレビを見ない身にまで 影響があるような…

                2019 W杯・備忘録 247
              〜 M48 RSA/NZ 15 〜
 
競技は 攻守で成立する。「攻」に着目するか 「守」に着目するか?
ラグビーは ボール争奪ゲームである。そして ボールを保持している時にしか 得点できない。(反則は ポイントにならない)
一方で ラグビーは 格闘技でもある。アリがフォアマンを倒したように 疲れさして・一刺しで勝利することもありうる。
両チームの地力に差があれば おおむね 地力に勝るチームが勝利する。
両チームの地力に差がなく・最高級の選手たちが ゲームすれば どうなるか?
 
一般的には ボールを持っている時間が長いほど 勝利に近づけるはずだと思われる。タックルは 相手がボールを持っている時のプレーである。とすれば タックル数が少ない方が 勝利に近づくはずだ…
 
少なくとも 2023W杯:準々決勝2試合+決勝戦 すべての試合で 「タックル数」「ミスタックル数」ともに 多いチームが 勝利している。
 
(表-1 準々決勝2試合・決勝のタックル数・ミスタックル数・成功率)
 
NZ
IRE
RSA
FRA
RSA
NZ
タックル数
  226
  155
  158
   92
  209
   92
ミスタックル
   31
   22
   43
   12
   37
   14
成功率
   82%
   83%
   71%
   81%
   80%
   78%
 
「倍半分」を超えているのが タックル数では 決勝:RSA/NZ ミスタックル数では 準々決勝:RSA/FRA 決勝:RSA/NZ。これでも勝てた or これだから勝てた!?
 
では 誰が タックルしたのか?
 
(表-2 備忘録224(表-1 背番号別タックル数)+決勝戦)
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
N
9
14
13
15
18
9
22
15
4
10
11
15
13
15
7
I
12
10
10
17
12
15
16
13
2
11
6
6
2
-
2
R
6
10
12
10
13
6
9
7
9
5
7
10
14
2
3
F
1
6
1
4
8
7
9
8
6
1
4
5
3
6
1
R
13
-
15
11
16
14
28
10
15
8
8
12
6
6
1
N
7
11
5
6
10
1
8
9
3
4
5
5
1
8
3
 
 
16
17
18
19
20
21
22
23
N
5
5
5
9
6
-
-
6
I
3
1
6
2
5
2
-
2
R
6
6
1
4
6
5
4
3
F
1
6
3
2
7
3
-
-
R
20
5
3
6
2
6
4
-
N
2
-
1
2
-
1
-
-
 
準々決勝 NZ7番・ケインの「22」 勝利の立役者。その「22」を上回ったのが 決勝 RSA7番・デュトイの「28」。そして 16番・フーリーの「20」が輝いてみえる。
 
では ポジション別に集計すると どうなるか?
(表-3 備忘録224(表-2 ポジション別タックル数)+決勝戦)
 
 NZ
 IRE
 RSA
 FRA
RSA
NZ
一列目
  51 (22.6%)
  42 (27.1%)
  35 (22.2%)
  18 (19.6%)
  56
(26.8%)
  26
(28.3%)
二列目
  42 (18.6%)
  31 (20.0%)
  27 (17.1%)
  14 (15.2%)
  35
(16.7%)
  18
(19.6%)
三列目
  52 (23.0%)
  49 (31.6%)
  34 (21.5%)
  34 (37.0%)
  62
(29.7%)
  18
(19.6%)
ハーフ団
  14 ( 6.2%)
  15 ( 9.7%)
  23 (14.6%)
   7 ( 7.6%)
  23
(11.0%)
   8
( 8.7%)
両センター
  34 (15.0%)
   8 ( 5.2%)
  24 (15.2%)
   8 ( 8.7%)
  18
( 8.6%)
   6
( 6.5%)
バック3
  33 (14.6%)
  10 ( 6.5%)
  15 ( 9.5%)
  11 (12.0%)
  15
( 7.2%)
  16
(17.4%)
  計
226
155
158
  92
209
  92
FWBK別に大別すると FWの割合が
準々決勝 NZ64.2%  IRE78.7%  RSA60.8%  FRA71.8
決勝   RSA73.2%  NZ67.5%
 
では 誰が ミスタックルしたのか?
(表-4 備忘録224(表-3 背番号別ミスタックル数)+決勝戦)
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
N
2
-
2
2
1
2
2
2
3
2
3
2
5
1
-
I
2
2
1
-
-
2
3
-
1
-
1
1
3
2
1
R
3
3
2
3
-
1
5
1
1
5
1
1
3
-
2
F
-
1
1
-
-
2
1
-
1
-
1
-
1
2
1
R
2
-
1
3
-
1
3
-
1
9
-
4
1
4
4
N
2
1
2
-
1
1
1
-
-
-
1
2
-
2
1
 
 
16
17
18
19
20
21
22
23
N
-
-
-
-
-
-
-
1
I
1
-
-
2
-
-
-
-
R
1
-
1
-
1
5
4
-
F
-
-
-
1
-
-
-
-
R
1
2
-
-
-
1
-
-
N
-
-
-
-
-
-
-
-
 
決勝戦 RSA10番・ポラードの「9」がダントツ。高く評価すべき数値だと強く感じる。
 
ポジション別に集計すると 
(表-5 備忘録224(表-4 ポジション別ミスタックル数)+決勝戦)
 
 NZ
 IRE
 RSA
 FRA
RSA
NZ
一列目
   4 (13.3%)
   6 (27.3%)
  10 (23.3%)
   2 (16.7%)
   6
(16.2%)
   5
(35.7%)
二列目
   3 (10.0%)
   2 ( 9.1%)
   3 ( 7.0%)
   1 ( 8.3%)
   3
( 8.1%)
   1
( 7.1%)
三列目
   6 (20.0%)
   5 (22.7%)
   8 (18.6%)
   3 (25.0%)
   5
(13.5%)
   2
(14.3%)
ハーフ団
   5 (16.7%)
   1 ( 4.5%)
  15 (34.9%)
   1 ( 8.3%)
  10
(27.0%)
   -
両センター
   8 (26.7%)
   4 (18.2%)
   4 ( 9.3%)
   1 ( 8.3%)
   5
(13.5%)
   2
(14.3%)
バック3
   4 (13.3%)
   4 (18.2%)
   3 ( 7.0%)
   4 (33.3%)
   8
(21.6%)
   4
(28.6%)
  計
  30
  22
  43
  12
  37
  14
 
FWBK別に大別すると FWの割合が
準々決勝 NZ43.3%  IRE59.1%  RSA48.9%  FRA50.0
決勝   RSA37.8%  NZ57.1%
 
準々決勝後 以下のように書いた。
***(備忘録224(抄))****************
おそらく「数値」は ある基準をもとにして 満たしていた時に「1」とカウントされ 満たしていないときに「0」とカウントされる。そこには 質の介在する余地がない。
RSAのミスタックルの多さ=タックル成功率の低さ は 彼らのタックルの質を無視した数値だと 痛感する。RSA/FRA RSAの「飛び込む」タックルに FRAは 悩まされ続けた。特に 9番・デュポンに対しては 執拗に… その表れが RSA21番・デクラークのミスタックル「5」。ここにも コーチ陣からの明確な指示が潜んでいる気がしてならない。どうすれば・どうしなければ FRAに勝ちきることはできない という 考察の結晶が いたるところで見て取れる。対したFRA 無策では もちろんなかったが 欠けていたものが 随所に 見えてくる。
*****************************
 
決勝戦も RSAのディフェンス戦略・戦術は的確・適正で バックスが「飛び込む」ことによって NZのハンドリングエラーを誘っていた。それもあって 71分 RSA11番・コルビのイエローにもなったのだろうが… 紙一重であったこともたしか。ともかく RSAのベンチワーク 意図・意思が明確だった。
 
令和61026

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