野外立体作品は材質によりますが、時間が経つと、腐敗、破損したり、作家の意志とは程問い、爛れた作品に、迷惑ゴミに成る危険性があります、今回の震災や津波で破損したり消えた作品は至る所に在る様です、作家の立場からすると鑑賞出来うる最低条件の作品の管理状態が心配で、色が剥げたり、形が崩れたり、一部破損したり、そう言う作品はもう作品とは言えない芸術性を失った素材の物体でしかなく、作家の一番苦にする所です。芸術作品をいつまでも健全な状態で観て頂く様に、管理者が時には市民と行政サイドが一体と成って作品を大切に管理して頂きたいものだと思います。
20年前、現・登米市南方町(登米郡南方町)企画で<国際みなみたかアートフェステバル>が、南方花菖蒲の郷公園で開催されました、当時、宮城県より補助・事業資金として交付された助成金の対象と成り資金協力を頂き、又、南方町の町民、特に若手の方々の支援団体も誕生、作家の方々の協力の元で無事完成、素晴らしい作品が設置されました。当時はNHKの全国版で、新聞等でも広く報道され、ふるさとを見直す大きなイヴェントに成った訳です、メンテナンスも良く、2年前迄は満足出来る奇麗な公園でしたが、昨年の震災で、ロシア人彫刻家でフランスに帰化した Garry Faif 氏 の作品が転倒、破損してしまいました。他の作家の作品は無事でしたが盛り土の中央広場の一部も破損、どうしたら良いのか気になっていました、作家にとって作品は自分の子供の様なものですから。
昨年、パリから故郷に義援金を贈ろうと、連帯・登米(ソリダリテ・トメ= Solidalité Tomé )を組織、皆さん(芸術家やコレクター、オークション組織)の協力を得て、宮城県や登米市、気仙沼市に送金した事は既にブログで紹介していますが、今回、 Gap 市のMusee Museum Departmental の方から震災に遭った日本に支援金を贈りたいと、条件は芸術部門に関した支援金と言う話がパリの日本大使館文化部に話が在り、志水史雄広報文化部長(義援金の件で相談に伺ったり、オークションの時には会場迄、来て頂いたりとお世話になっていました)から話を頂き、早速、Satoru Sato Art Museum へ連絡、フランス国籍の Garry Faif 氏 の作品転倒破損の写真を含めた書類を送り届け推薦して頂きました。結果は無事、議会で承認され、先週、登米市の方に支援金が届き、又、パリのオークションの売り上げの一部が遅く入金された金額も、そちらに回して頂く様に オークション事務所の Cheval 氏に依頼し快く承諾して下さり送金して頂きました。勿論、それだけで資金が足りる訳では在りませんが、登米市産業経済部、観光事業震災復興の一環として温かい対応を頂き、南方花菖蒲の郷、彫刻公園はよみがえる事でしょう、国際交流も始まる気配です。
Monsieur Jean-Yves Dusserre 氏 (President du Conseil General des Hautes Alpes=議会議長), Monsieur Richard Siri 氏(Vice-President du Conseil General des Hautes Alpes, Charge de la Culture=文化担当副議長)、 M. Adrien NAKLE, Directeur Général des Services, M. Loïc MOLLET, Directeur Général Adjoint en charge de l'Agence Culturelle, Monsieur Frédérique Verlinden 氏(Conservateur en chef , Musee Museum Departemental, Gap=ガップ市美術館)、又、Gap ミュージアム友の会の皆様、パリの嘉野夫人、Faif 夫人、多くの心温まる応援が在って、Garry Faif の作品は再現します、感謝です!Faif も天国で喜んで居ると思います。
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