トランプって 気まぐれなのか 信念の人なのか
2019W杯・備忘録269
〜 2025六か国対抗 2 〜
W杯の前哨戦としての六か国対抗。こういう観点から見てくると 7週間で5試合を戦う≒W杯の予選リーグ+決勝ラウンドの予行演習にも見えてくる。また 今年は 2023W杯から2027W杯への移行期:モデルチェンジの骨格が形成されてくる時期でもあった。その点で 「俺様セクストン」の後継:プレンダーガスト 「俺様ファレル」の後継にしてレジェンド:ジョニー・ウィルキンソン二世:フィン・スミスが顕現した大会でもあった。
この二人に ラッセル(SCO) 今夏のブリティッシュ・ライオンズの10番 誰が務めるのか 気になるところである。そして これから W杯 何大会でプレーするのかも…
ちなみに 各チームのスタンドオフの起用状況は次の通り。
| R1 | R2 | R3 | R4 | R5 |
FRA | ○WAL (43-0) ヌタマック69
| ●ENG (25-26) ジャリベル66 デュポン | ○ITA (73-24) ラモス67 デュポン | ○IRE (42-27) ヌタマック | ○SCO (35-16) ヌタマック |
ENG | ●IRE (22-27) Mスミス64 Fスミス | ○FRA (26-25) Fスミス | ○SCO (16-15) Fスミス | ○ITA (47-24) Fスミス | ○WAL (68-14) Fスミス55 フォード |
IRE | ○ENG (27-22) プレンダー 58 クローリー | ○SCO (32-18) プレンダー | ○WAL (27-18) プレンダー | ●FRA (27-42) プレンダー | ○ITA (22-17) クローリー64 プレンダー |
SCO | ○ITA (31-19) ラッセル | ●IRE (18-32) ラッセル21 マクドウォール | ●ENG (15-16) ラッセル | ○WAL (35-29) ラッセル61 マクドウォール | ●FRA (16-35) ラッセル |
ITA | ●SCO (19-31) ガルビシ | ○WAL (22-15) ガルビシ | ●FRA (24-73) ガルビシ | ●ENG (24-47) ガルビシ | ●IRE (17-22) ガルビシ |
WAL | ●FRA (0-43) トーマス | ●ITA (15-22) トーマス48 エドワーズ | ●IRE (18-27) アンスコム52 エヴァンズ | ●SCO (29-35) アンスコム55 エヴァンズ | ●ENG (14-68) アンスコム47 エヴァンズ |
試合の中に いくつものターニングポイントがあるように 大会期間中にも いくつものターニングポイントがある。試合が「いきもの」であれば 大会も「いきもの」だ。
FRAにとって 想定外のターニングポイントが 第1戦:WAL戦 38-0 6トライ(=ボーナスポイントも獲得済み)で迎えた 69分のSO:ヌタマックの相手選手へのヘッドコンタクト=レッドカード。この「一撃」で すべてのシナリオが覆った…
「たられば」の類だけれど ヌタマックが あんな「間抜けな」プレーをしなければ ㈰第2節 ENG戦も先発で出て おそらく 勝利し その後の試合も 先発していただろう ㈪仮に ENG戦 ヌタマックが出て 負けたとしても 思い切った手を打つことはなかっただろう ㈫ヌタマック抜きで ENGに惜敗することで 第3節以降 リザーブ:FW7人・BK1人 という 大胆な手を打つことになった(先日のMidolのインタビュー記事で セルバ・FWコーチが 「ENG戦敗戦後の帰路のユーロスター車中で ガルティエHCが 7・1を 言い出した」と 証言している) ㈬7・1が ITA戦で機能し IRE戦会心の勝利を齎したことで 定番化してきた。ヌタマックのレッドがなければ こういう手を打つ日は 来なかったような… 禍福は糾える縄の如し。
それとともに フランス魂の発火点にもなった。どういうことか? ヌタマック:レッド=3試合出場停止とされ かつ 六か国対抗のない週の所属クラブチームの試合はカウントされず IRE戦からの出場となった。同じように 六か国対抗戦の試合でレッドを受け・3試合出場停止処分を受けた IRE・リングローズは 所属クラブチームの試合もカウントされ 六か国対抗戦2試合欠場で 最終節には出場できることになった。この裁定が ㈰フランス人の「アングロサクソンなんて 大っ嫌い!」魂に火を付け ㈪第4節IRE戦前に ガルティエが 異例にも「レフリングは公平に」と発言し(フランス人にとって 試合前の会見でレフリーに圧力をかけるのは アングロサクソン流の悪しき風習) ㈫試合中 ブレイクダウンで デュポンが 右ひざ前十字断絶の大ケガ レフリーは「ラグビー・コリジョンでの受傷」と説明するも デュポン・ガルティエ・ヌタマックらは 「故意だ」として 納得せず フランス協会が 文章を発出するも 受け付けてもらえず(百戦錬磨のデュポンが 受傷時に「故意だ」と直感していることは重い) ㈬この試合では センター・バラシが IRE選手のヘッドコンタクトで 脳震盪 この試合のみならず 翌週の試合も欠場となる 重症を負ったが なぜか このヘッドコンタクトは イエロー(かつ バンカーからの連絡が 異様に早かった)という事案もあり ㈭フランス人特有の「被害者妄想」が 膨張したまま 今大会は終了した。当分の間 対IRE・対レンスター戦は 「遺恨試合」と化す気がしている。
令和7年3月29日
岡島
0 件のコメント:
コメントを投稿