2024年2月17日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 211

穏やかに 月を愛でる…
2019 W杯・備忘録 211
〜 M44 RSA/FRA 3 〜
 
試合は、7分にして「振り出し」に戻る。
 
k:㉂〜 4・R・95R910TK
 
l(2/3)㈯・㈷→㉂→㈫・r・㈷→㈯・r・㈷:BK〜 ㈱が11に競り勝ちタップ・㉀→㈪ 9が㈪の手にタックル・ノックオン
 
試合後、FRAのキックディフェンスの脆さだけが印象に残ったが、この場面では㈱プノーが11コルビにハイボールで競り勝って・マイボール化している。その後の展開で㈪モバカの手をかける9ライナーの技ありタックル(ライナーは仏クラブ・モンペリエ所属。試合後、殺害予告を受けた、と告白している)。
 
S 落ちて一度組み直し 91215TK
 
ファーストスクラム、RSAの1番が落ちてるように見えるが、レフリーは淡々と組み直しを指示。これも「オキーフ流」。
 
RSA 自陣22m内からは タッチキックを蹴り 試合を切ってくる
 
l2/5)㈬・モールを3m押す・㈪・r・㈷→㈹・r ラックで1オフサイド=P
 
13分にして 4度目のFRAボールラインアウト(RSAボールラインアウトはゼロ)。並ぶ人数は、9人・6人・3人・5人。2019大会以降のFRA躍進の要因の一つがラインアウトの充実。ラインアウトコーチ・ガゼル(現スタッドフランセHC)の功績大。
 
15分 pg・㈾ わずかにバーの下でノーゴール 15TK〜 ノータッチ(これが意図したものか否か…)で ㈾→㈷→㈬・r・㈷:SP〜 RSAインゴール内で 910ラン・R93R タックラー㈯が倒し・㈹がジャッカルに=3のボールに手をかける・2が㈹をスイープしようとする・㈹自立できず膝をついている・ボールはラックから転がり出ている レフリーは「オフフィート」と判定し ㈹にpの笛 ほぼ同じタイミングで ㈹の頭に7(の頭(多分))が激突 ㈹ 蹲る
 
このシーンについて、1020日付Midolでは、(1) WRが認めた5つの判定ミスの内の一つ とし (2) ポワトの解説では『㈹(ダンティ)はオフフィートのP(だとし)7がスイープしようとして低い姿勢で思い切り(=姿勢を変えずに)ラックに入り・7の頭が直接㈹の頭に当たっている。このシーンをオキーフは見過ごしている(スタジアムの大画面ではヘッドコンタクトの直前までしか再生されなかった)』としている。規則に従えば、レッド相当であり、この試合最大の判定ミスである!とした上で、㈰ TMOが見ていない or 見たことに恐れを抱いた ㈪ このヘッドコンタクトは大したことない ㈫ TMOは重大な決定・責任を負いたくない という三つの可能性を上げている。
 
1222日付Midol、ダンティのインタビュー(抄)
Q:あのデュトイのスイープについて話してもらえますか?
A:超速で起こった。あのスイープの時、ボールは私の2m先にあった。RSAはラックで私がコンテストすることを警戒していたのだろう。そう感じていた。しかし、このようなヘッドコンタクトは2度目((注)1回目は前年秋のマルセイユでのFRA/RSA戦。この時はデュトイにレッドが出された。レフリーはバーンズ)だし、やり過ぎだ。とてもショックを受けたのは、レフリーがスタジアムの大画面でヘッドコンタクトのシーンを見なかったことだ。おかしなことに15秒後にはRSAの選手が大急ぎでタッチにボールを蹴り出していた。試合開始からの20分、RSAは試合のリズムを上げようとはしていなかった。でも、あの瞬間、突然リズムを上げた。彼らは(自らの過ちを)よくわかっていたのだと確信している。
Q:どういうことですか?
A:彼らには「(こういう状況の時には)リズムを上げ・タッチに蹴りだす」という決め事があったのだろう。私が蹲り・治療を受けている時に、彼らは次のプレーをしていた。私が(治療を終え)ポジショニングした時には、ラインアウトにボールを投入していた。私はセンターだけど(=ラインアウトの構成員ではない)、酷いやり口だ。
Q:どうしてもあのシーンが頭から離れない…
A:とても苛立っている。あのプレーは「故意」のものだと感じたから。でも笛は吹かれなかった。じゃあ、どうすりゃいいの? あそこで試合の流れが激変した。デュトイにとってはよかったね、彼に恨みは持ってないし・素晴らしいプレーヤーだし・運も持っていた。準決勝・決勝と大活躍した。彼が(レッドカードで)欠場していれば、RSAの試合内容も違っていただろう。そして、我々の結果も…
Q:あなた自身がそういう風に考えているんですか?
A:そうだね。あの試合、レッドが2枚出されるべきだった… エラスムスがうまく立ち回ってた。試合前の一週間、彼はずっと『フランスはシュミレーションで(わざと)倒れ続ける傾向がある』と言い続けた。それが(レフリーの)頭にこびり付いた。フランスの12番が倒れてる=シュミレーションだ、とね。キックオフまで、レフリーはレフリングに関する記事を、プレーヤーはプレーに関する記事を読み続ける。どのチームも大試合の前はそういう「ロビイング」をするもんだ。開幕戦のFRA/NZもそうだった。
 
「既視感」でもないが、デュトイが蹲り・治療を受けているのに・淡々と何事もなかったかのようにゲームが続行されていたシーンが浮かんでくる。M22IRE/RSA 予選プール最大の大一番。レフリーはオキーフ・TMOはピックリル(二人ともRSA/FRA戦でも務めている)。2分 IRE22m内でのRSAラックでIREがP・アドバンテージが出た中で、RSAはライン攻撃・IRE11のデリバレートノックオン(この大会の予選プールの基準ではTMOを見・イエロー相当)・デュトイに対するIRE8のノーボールチャージ(この大会の予選プールの基準ではTMOを見・イエロー相当。このプレーは許しては・見逃してはいけない危険な・ひどいプレー)・デュトイが蹲ると同じくして笛が吹かれ、アドバンテージが出されていた「P」に戻る。オキーフ+TMOピッカリル基準(≠大会予選プール基準)では「選手が蹲っていてもスタジアム大画面・TMOで原因を詮索しない→ゲームを継続する」ということを、試合後、RSAが確認したのであろう。だから、FRA戦前のエラスムスはメディアでシュミレーションを言い続けたのだろう。だから、オキーフ+TMOピッカリルはスタジアム内大スクリーン・TMOで確認することができない心理状況になっていた、と思われる。
それにしても、IRE/RSA戦、前半のこのシーンとラストワンプレーでの笛、不可解千万。試合後のFRAの書き込みの中で「オキーフはNZ人。準々決勝でNZFRAと当たらず・IREと当たるように、笛を曲げてIREを勝たせた」というのが一番腑に落ちた。未だに半信半疑というよりも「3/41/4疑」ぐらいにこの説を信じている。
 
RSA/FRA戦に戻ると、奇怪なのは、WR編集で世界に流されている試合映像でも、当該シーンについて、㈹に対する「P」の笛の後 直前シーンの再生が流れるが なぜかヘッドコンタクト寸前で画面が切り替わり、それ以前の㈾のPGがポスト下を通過したシーンになっている。ダンティが蹲るに相当するなんらかの物理的作用があったはずにもかかわらず、そのシーンは映しだされなかった。FRAのフラストレーションは溜まる一方。
 
ともかく、レフリーを心理的に支配しているRSA、蹲るダンティを「物ともせず」10がレフリーに「タッチに蹴ってもいいですよね」と確認した上で試合を継続する。なんと「したたかな」。それに引き換え、なんとナイーブなFRA
 

令和6217 

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