2022年11月19日土曜日

岡島レポート・ 2019 W杯・備忘録 155

                                            2019 W杯・備忘録 155

〜  ANS2022 第3週 〜
 
先週末、ANS20223週・6試合が行われた。僅差の試合4試合、大差の試合2試合。ENG/JPNの得点差「39」大きすぎる。JPNの失点「52」取られ過ぎ、得点「13」取れなさ過ぎ、6試合の最高値と最低値である。
 
-1 対戦相手の前者が勝者
 
ITA/AUS
FRA/RSA
WAL/ARG
NZ/SCO
IRE/FIJ
ENG/JPN
得点差
    1
    4
    7
    8
   18
   39
勝者の得点
   28
   30
   20
   31
   35
   52
敗者の得点
   27
   26
   13
   23
   17
   13
勝者P(%)
   46
   47
   42
   54
   53
   46
勝者T(%)
   44
   52
   58
   57
   69
   48
 
* ITA/AUSENG/JPNは、敗者がボール保持率・テリトリーともに50%を超えている。JPNはボールを持たされている感があり、かつ、有効に生かす「術」がなかった。
 
* FRA/RSAWAL/ARG、勝者はボール保持率50%未満・テリトリー50%超、と現代ラグビーの一つの理想数値を達成している。
 
* AUS、このシリーズの3試合、いずれも1点差(〇●●)、もがき苦しみ本番で華が開くのだろうか。
 
-2 「% Possession Kicked」「Total Passes」「Rucks Won」「Tackle Made(%)」「Attempted Tackles
 
  ITA
 AUS
  FRA
  RSA
  WAL
  ARG
% P. Kick
    9.1
    6.9
   14.3
   12.0
   13.2
   12.5
Total Pass
  111
  131
   72
   93
  139
  155
Bad Pass
    8
    6
    3
    5
   11
    9
Ruck Won
   52
   79
   54 
   61
   68
   98
Tackle(%)
   88.6
   81.5
   87.0
   86.4
   92.2
   84.2
A.T.
  158
  108
  108
  103
  193
  133
 
* FRA/RSAFRAはほぼ全部のキックを「縦(=相手陣目掛けてタッチラインと水平に)」に蹴って陣地を取ろうとしていた。一方、RSAは、これまでの試合であまり見せていなかった「横」方向・タッチライン際の開いたプレーヤー目掛けて蹴り(=キックパス)、FRAを慌てさせていた。
 
-2 つづき
 
  NZ
 SCO
  IRE
  FIJ
  ENG
  JPN
% P. Kick
    8.1
   11.1
    5.9
    5.8
   18.2
    7.3
Total Pass
  163
  125
  200
  107
  100
  201
Bad Pass
    7
    3
   10
    9
    8
   14
Ruck Won
   95
   68
   85
   47
   50
  104
Tackle(%)
   78.2
   87.1
   79.5
   85.5
   82.2
   83.7
A.T.
  133
  178
  112
  179
  213
  104
 
* JPNの数値、どれも興味深い。
㈰ キック率、ENG18.2」(6試合12チームの最高値)に対してJPN7.3」。どうしてもキック力・キャッチ力で見劣りする。
㈪ パス数JPN201」は6試合・12チームの最高値。Bad Passも最高値。これから精度をどう高めていくのか。
㈫ ラック数JPN104」も最高値。ニッポンらしさって、こういうことなのだろうか。
㈬ タックル数(A.T.ENGの「213」が最高値。JPN、ボールを持たされて・狙われていた証。
おそらく本番でも各チーム、今回のENGのような戦い方をしてくる可能性が高い(この点で、2019W杯で、なぜIRESCOJPNの弱点を突く戦略を取らなかったのかは未だに謎である…)。本番でどう打開するのか見物だ。
 
* 「パスミス」を少なくするのか・「ミスの可能性があるパス」の数を減らすのか、世界は後者を選び、JPNは前者を選ぶ!? ラックにおけるペナルティを少なくするのか・「ペナルティを犯す可能性のあるラック」の数を減らすのか、世界は後者を選び、JPNは前者を選ぶ!? 愚直に「ジャパンウェイ」を追求していくとどんなラグビーになるのだろうか。
 
-3 「P.C.(犯したペナルティの数、()内はイエローカード、レッドがFRARSA,FIJに各一枚出された) 以下は原因別内訳
 
  ITA
  AUS
  FRA
  RSA
  WAL
  ARG
P.C.
    9(0)
   16(1)
   12(0)
   10(1)
   14(1) 
    7(0)
うちRuck
    5
    6
    2
    4
    4
    2
    Maul
    0
    0
    4
    3
    0
    0
   Scrum
    1
    1
    1
    1
    2
    1
  Lineout
    0
    1
    0
    0
    1
    0
  Offside
    1
    3
    3
    2
    3
    3
 
* WAL/ARG、試合開始から11分間でWALPは「5ARGPは「0」、レフリーはWALに「次に自陣22m内で犯したらイエロー」と警告。その直後、アシスタントレフリー(ITA)の目の前でWAL選手がラック内のボールを動かしているのにお咎めなし。このシリーズ、北六か国所属のレフリーの偏向(身びいき)が酷すぎる。試合全体ではWALP14」、ARG7」、WALの勝利で終わった。
 
* FRA/RSAMidolの見出しの一つに「脳震盪5、負傷3、レッド2、イエロー1…」。この試合の激しさを象徴している。レッドを突き付けられたのがRSA・デュトイ(11分)、FRA・デュポン(47分)。奇しくもこの2人、ワールドラグビー・年間最優秀選手として表彰された直近の2人でもある(現役プレーヤーはこの2人の他は、レタリック(NZ2014年)ボーデン・バレット(NZ2016/17年)セクストン(IRE2018年)の3人のみ)。二人のレッド、いずれも㈰故意は認められない ㈪プレーそのものはレッド相当で議論の余地のないもの。そして、㈫被害者はいずれも脳震盪で交代。80分濃密なプレーが続くとこうなるのだろう。本番ではこうした試合が続く。近年、脳震盪への対応が厳しくなり、出場停止期間が長期化してきている。来年の本番、多くのチームで次々とかなりの数の選手が欠けていくことが想定される。
 
* FRA/RSAのレフリー・バーンズ、「裸の王様」と化したようだ。
Midolに毎週コラムを書いている元FRA代表ドゥルトは「バーンズ、この男危険につき」という見出しで次のように書いている。
『人びとは、この試合を「暴力的だ」「危険だ」「恐怖を覚えた」などと言ってくる。こうした感想も宜なるかな(確かにRSAのプレーは比類なきものである)、しかし私が力説したいのはこの試合で真の意味で「危険」だったのは一人の人間だ、それはレフリーである。もちろん私はよく理解している… こんなことを言うことはポリティカルコレクトに反すること、レフリーは試合の構成者であること、サッカーとは違うこと… よくわかっている… でも、なぜ選手やコーチは評価・批判されるのにレフリーはその対象にならないのか、結局のところ? 彼らもプロではないか? ウェイン・バーンズがこの試合で101試合目のテストマッチを吹くという立派な経歴の持ち主だということも承知している。しかし、この試合を吹くに値しなかったことを力説せざるを得ない。スタンドで観戦していたが、バーンズ氏がこの試合を壊し・選手たちを苛立たせていた:なぜなら、判定がブレまくっていた。ラックを例にとれば、二度に一度はサイドエントリーを取っていた。マカルーへのPは、ディフェンスラインを突破し・倒れ・ボールを放し・再びランしていた…にも拘らず、バーンズは咎めた。ファレタウのトライ(=73分:FRAの逆転決勝トライ)も疑わしい、これが認められたことでFRAが勝利したのだが… 試合最終盤のRSAルルーからアレンゼへのパスはスローフォワードではなかった、などなど。スタンドで見ていて、選手たちが不可解な笛の連続で苛立ち・困惑しているのが感じられた。試合後半、FRAキャプテン・オリボンが説明を求めようとしたが何も言わずに追い返したのが象徴的なシーンだ。バーンズに厳しすぎる? 議論すべきことじゃない? しかし、ノーサイドの瞬間こみあげてきたのは、このような強い思いだった;何人かの昔のチームメイトと話したが同じような感情を共有していた。…』
この記事の数ページ後には、RSA・エラスムスがSNSでバーンズを皮肉っている投稿も紹介している。
後半のあるところ(≒62分:上記マカルーへのP、これによって、RSAPGを決め、26-22と突き放しにかかった)から「錯乱」したかのような印象を受けている。
いくつかの要因が重なり合ったものだろうが、㈰年齢的に80分間、走り・凝視し・瞬時に判断する体力・動体視力が失われてきているのではないだろうか ㈪マカルーへのPの笛の後、スタジアムの大画面で当該シーンが流され・スタンド全体から大ブーイングがRSAPGが決まるまで止まなかった。自身も自らの「過ち」に気づいたのではないだろうか。以後、FRAに「甘い」「えこひいき」した笛が連続して吹かれた(62分〜80分までの間、RSAP4」(うち一つは不可解なイエロー付き)FRAP0」。FRAのラインアウトでの明らかなノットストレートは見逃され、RSAの明らかな正規のパスはスローフォワードを取られた…) ㈫この試合のアシスタントレフリーの2名はENG所属=バーンズの「手下」TMOIRE、これまでもバーンズはTMO非活用派だと感じていたが、この試合でもほとんど無視していた。などが考えられる。真相は明らかにならないだろうが…
 
-3 つづき
 
 
  NZ
  SCO
  IRE
  FIJ
  ENG
  JPN
P.C.
   13(1)
   13(1)
   10(0)
   14(2)
    6(1)
   10(1)
うちRuck
    4
    7
    4
    5
    2
    3
    Maul
    2
    1
    0
    3
    0
    1
   Scrum
    2
    2
    1
    0
    1
    3
  Lineout
    1
    0
    1
    0
    0
    1
  Offside
    2
    0
    3
    3
    2
    2
 
 
令和41119

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