2023年11月18日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 199

 大谷選手のような日本人ラグビー選手が出現したら どんなプレーで 驚かしてくれるのでしょうか?

2019 W杯・備忘録 199
〜 敗因 2 〜
 
負けるのは、何かが足りないからである。
ある1試合に負けたのは、何かが欠けていたからかもしれない、たとえば主力選手をケガで欠く、とか… しかし、4年間の準備期間を経てのノックアウト・ステージ、そんな言い訳は通用しない。
 
前回は、『起点でもあり終点でもある「POSSESSION」、チーム力が同等と思われる対戦では、50%未満のチームが勝っている。「たまたま」ではない。』として、パスとラックのリスクについて見てみた。
今回は、POSSESSION ⇒ TERRITORY ⇒ KICK について見てゆく。
 
(表-1 POSSESSION WHOLE GAME)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
  45%
  40%
  40%
  56%
  49%
  57%
  44%
敗者
  55%
  60%
  60%
  44%
  51%
  43%
  56%
 
(表-2 TERRITORY WHOLE GAME)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
  41%
  37%
  47%
  58%
  45%
  54%
  51%
敗者
  59%
  63%
  53%
  42%
  55%
  46%
  49%
 
フランスのHC:ガルティエは、就任から3年間は目標として、「非・POSSESSION(=50%未満)」+TERRITORY50%以上を唱えていた。これはこれで理にかなっている。
であるはずなのに、主要3試合では、POSSESSION50%未満+TERRITORY50%未満のチームが勝利している。RSA、NZともにディフェンスの乱れがなく・カウンター攻撃に秀でていることの現れでもある。
TERRITORYで劣るチームは、挽回するために、KICKを多用する!? それとも、KICKを攻撃の手段として使う?!
 
(表-3 KICKS FROM HAND)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
   33
   27
   38
   34
   30
   36
   29
敗者
   20
   24
   34
   25
   20
   22
   41
 
KICKは、精度・意外性も求められる。
NZ/IRE戦後、NZ・HCが記者会見で「IREの攻撃はコピペのように同じパターンの展開を繰り返してくるので守りやすかった」というようなことを言っている。たしかにIREがボールを持って攻撃しても既視感を覚えるように意外性が感じられない。その一因がキックの使い方にある気がする。
 
(表-4 METRES FROM KICKS)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
  878
  736
1002
1384
  705
1007
  837
敗者
  696
  770
1022
  744
  633
  660
  961
 
(表-5 KICKS IN TOUCH)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
   14
   13
   12
    9
   14
   19
   10
敗者
    9
    2
   16
    6
   12
   10
   15
 
「タッチに逃げる」のか、選択的に「タッチを切る」のか、質の問題が残る。
そして、彼我のラインアウト力が影響してくる。
 
(表-6 LINEOUTS)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
8/8
5/5
6/10
10/10
11/11
18/19
15/19
敗者
13/15
12/12
20/22
6/10
17/19
10/12
7/10
 
 
(表-7 LINEOUT STEALS)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
    2
    -
    1
    2
    2
    2
    2
敗者
    -
    -
    4
    -
    -
    1
    2
 
(表-8 MAULS WON)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
    3
    1
    2
    6
    3
    8
    5
敗者
    4
    4
    3
    2
    2
    3
    4
 
近年のトライの方程式≒相手のP + PKでタッチキックを蹴り・相手ゴール前に迫り・マイボールラインアウト + モールを組みゴールラインを超える。
NZ/IRE、38分・63分と、この方程式通り、IREは2トライを取っている。しかも、63分のトライはペナルティトライと認定され、NZは14人で戦うことに。その数的有利の状況下の70分、第2項までは方程式通りに進むも、第3項相手ゴールラインを超えるところでNZ・12番にタッチダウンを阻まれる。結果的には、勝敗を分ける大きなポイントになった。
NZ・12番のビックプレーが光ることは事実だが、敗因という観点からはIREの「稚拙さ」が際立つ。
 
令和5年11月18日

2023年11月16日木曜日

ニューヨークからの便り・・・

造形作家の秋山令一さんから、<今晩は。今、ニューヨークに来ています。ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、グッケンハイム・ホイットニー美術館、イサム・ノグチ庭園美術館、あと画廊を時間をかけて見ています。と連絡が在りました。次日の連絡は、ブルックリン橋、グリニッジヴィレッジのジャスライブ、ブルーノート、ワシントン広場、ハーレムのジャス喫茶で、9.11グランドゼロ、MoMAのモンドリアン、バーマネット・ニューマン、ロスコ、毎日良く歩きます。>と元気なラインが届いて居ます。 



















2023年11月15日水曜日

小諸城址 懐古園紅葉の写真が届きました。

造形作家の市野さんより。<昨日は小諸 懐古園の紅葉を見て、近くの話題のレストラン、盛盛亭でハンバーグ定食を頂きました。秋を満喫しました。小諸は飯塚先生ゆかりの土地です。生前は毎年の様にお邪魔して居ました。>とラインで便りを頂きました。市野先生夫妻とは中延学園時代から付き合い。勿論、飯塚先生とも新橋の第七画廊時代からのお付き合い。はっちゃん(飯塚八郎先生)と岡本謙次郎先生が私のフランスでの個展を観に来て下さったのが、1973年の夏。50年前。レザンドリー市文化会館での個展でしたから。皆さん若かった😅それにしても綺麗な紅葉ですね。🙏✌️😊

誕生日の夕食は、アキから差し入れが在りました。

野田岩のウナギを 3人分、Aki が差し入れてくれて、3人で夕食、頂きました。感謝で〜す。今日は、Kaori , Kenji , Tony と、マダム Pierrette からも祝いの電話を頂きました。

今日は私の誕生日、ランチは、生牡蠣をはじめ魚料理をゆっくり頂きました。

今日は予約をして、早めにお店に到着、店内はガラガラ、のんびりランチ開始出来ましたが13時過ぎからお店は客で満席でした。

2023年11月11日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 198

 やっと 11月らしい気候になってきました

2019 W杯・備忘録 198
〜 敗因 1 〜
 
WRのスタッツを眺めていると いろいろと気づくことがある。
スタッツは「結果」の集積でしかない、とすれば、単なる結果論でしかない。
一方 スタッツは チーム戦略・戦術 意図 意欲の具現化でもある。また、スタッツの各項目は関連性を持っている。もちろん特定のスタッツで勝敗が決まるわけではない。そうでありながら、勝者・敗者のスタッツに一定の傾向が見出せることもある。
チーム戦略が明確なIRE=「攻撃は最大の防御」・ボールを保持し続けて前進していく=スタッツの各項目に特徴的に表れてくる。 IREは、それを極め尽くして 頂点に立とうとした。そして 負けるべくして負けた。
事実上の決勝戦とも言える2試合 QF2:NZ/IRE & QF4:RSA/FRA と決勝戦のスタッツを中心に見ていく。
起点でもあり終点でもある「POSSESSION」、チーム力が同等と思われる対戦では、50%未満のチームが勝っている。「たまたま」ではない。
 
(表-1 POSSESSION WHOLE GAME)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
  45%
  40%
  40%
  56%
  49%
  57%
  44%
敗者
  55%
  60%
  60%
  44%
  51%
  43%
  56%
 
「POSSESSION」が高いことは勝つチャンスを高めると同時にリスクも負う。
今回は、二つのリスクについて見ていく。
リスク1:「POSSESSION」↑ ⇒ PASSES↑ ⇒ HANDRING ERRORS↑ ⇒ 相手ボールスクラム↑
 
リスク2:「POSSESSION」↑ ⇒ RUCKS WON↑ ⇒ TURNOVERS↑
 
(表-2 PASSES)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
  137
   82
   84
  142
  123
  214
   67
敗者
  325
  156
  221
  144
  156
  182
   78
 
「キックやランという選択肢の中からパスをする」ことと「パスせざるをえない」状況でのパス(苦し紛れのパス)は質的に違う。しかし、すべてのパスは「後ろに」投げなければならない。パスとは戦術的には一時的後退でもある。IREのパスの多さは際立っている。その精度も際立っている。しかし、リスクを増やしていることに変わりはない。
 
(表-3 HANDRING ERRORS)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
    1
    8
    3
   10
    3
    7
    9
敗者
    8
   11
   13
   12
    8
   10
   10
 
それにしても QF2:NZの「1」は驚異的だ。決勝ラウンド「一段ギアを上げた」時のすごさを感ずる。
そして そのNZが決勝では「13」。レッドが出て 数的不利の中で POSSESSIONを高めざるをえず PASSESが増え・HANDRING ERRORSも増える悪循環にはまった。
 
(表-4 SCRUMS)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
5/5
7/8
10/11
7/7
4/5
4/4
7/8
敗者
0/0
5/9
2/2
8/10
4/6
4/4
3/7
 
もちろん、マイボール・スララム数が多いことが勝利に直結するわけではない。しかし、QF2・IREの「0/0」、決勝のRSA「10/11」は象徴的な数値に思える。
 
(表-5 RUCKS WON)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
   94
   56
   56
  109
   69
  120
   52
敗者
  129
  103
  115
   58
   90
  115
   67
 
RUCKを連取し フェーズを重ねることの意味 もう少し考えてみたい。
 
(表-6 TURNOVERS WON)
 
 
 QF2
NZ/IRE
 QF4
RSA/FRA
  F
RSA/NZ
QF1
ARG/WAL
QF3
ENG/FIJ
  SF1
NZ/ARG
SF2
RSA/ENG
勝者
    7
    8
    7
    7
    5
    5
    4
敗者
    4
    5
    2
    3
    7
    3
    8
 
TURNOVERS WONが多いチームが勝つ というのは 納得性がある。その観点からは QF3・SF2の数値 興味深いものがある。
 
予選プールでのIRE 13-8 RSA (レフリー:オキーフ)
POSSESSION      :IRE・49%   RSA・51%
PASSES         :IRE・129   RSA・121
HANDRING ERRORS   :IRE・8     RSA・7
SCRUMS              :IRE・5/7  RSA・9/11
RUCKS WON           :IRE・74   RSA・62
TURNOVERS WON       :IRE・9     RSA・3
 
RSA、試行錯誤を繰り返していた「跡」の気がする。この試合では、IRE的に戦おうとしていた!?
 
IRE革命とも言うべき 近年の戦術進化は 高く評価されるべきだ。しかし、「ここ一番」の試合で負け続けているのも事実だ。決勝ラウンドで「一段ギアを上げられる」チームには負ける・負けている現実を踏まえて、セクストンなきIRE どんなチームに変貌するのか 楽しみである。
 
令和5年11月11日