2023年4月29日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 177

                         ゴールデンウィーク ありがたいような そうでもないような…

 
2019 W杯・備忘録 177
〜  リーグワン 〜
 
リーグワン・レギュラーシーズンが先週末終わった。ホームページには、以下のような順位表が載っている。
 
 
勝点
得点
失点
T
G
PG
DG
反則
1.P 
 66
15
  0
  1
539
270
269
69
58
24
  2
173
2.Ku
65
14
  1
  1
636
340
296
84
63
30
  0
163
3.S
55
12
  0
  4
529
325
204
73
46
24
  0
185
4.C
54
10
  2
  4
588
321
267
84
60
16
  0
181
5.Ts
48
10
  0
  6
558
394
164
75
57
23
  0
187
6.Ty
37
  8
  0
  8
468
449
19
62
40
26
  0
192
7.R
30
  6
  0
10
414
384
30
57
39
17
  0
227
8.Y
30
  5
  2
  9
404
403
  1
55
36
19
  0
204
9.Ko
25
  5
  0
11
470
509
- 99
66
52
12
  0
203
10.M
20
  4
  1
11
360
609
-249
45
36
21
  0
194
11.N
14
  3
  0
13
295
640
-345
45
29
  3
  1
219
12.Ki
  5
  1
  0
15
297
854
-557
41
31
10
  0
200
 
開幕前の予想通りの順位になった。少なくとも、プレーオフ進出の4チーム・入れ替え戦を戦う3チーム、外しようがない。それだけチーム力に差がある。その中で、勝点のばらつきが気になっている。駅伝の中継で使われるように、先頭集団…というように「勝点6点差以上開くと別集団になる」と見なすと、リーグワン全12チームが66.65 / 55.54 / 48 / 37 / 30.30.25.20 / 14 / 5 と7集団に分かれた。
比較するために、先週末第23節を終えたフランスラグビーTOP14で見てみると、現時点で、71.70 / 64 / 58.57.56.56.54.49.49.46.42.39 / 31 4集団に分かれている。中位のチームが「団子状態」になっている≒チーム力が拮抗している。
それを反映しているかと思われるのが、観客数。先週末、リーグワンは1試合平均7,129人、TOP141試合平均15,350人。リーグワンの最大観客数はヤマハ/トヨタの12,203人、最小観客数は近鉄/NEC3,992人。TOP14の最大観客数はボルドー/リヨンの23,599人、最小観客数はブリーブ/ポーの9,076人。観客数、何で決めるのか、これはこれで重要な問題だ。NZAUSのスーパーラグビー、年々観客数が減少している気がする。これも一つの「他山の石」。リーグワン、賑わってほしい。
 
ボーナスポイント、トライを多くとった場合(=攻撃力に着目したポイント。以下「B.O」)と僅差の負けの場合(=防御力に着目したポイント。以下「B.D」)にそれぞれ「1」付与される。B.OB.D、同じ1ポイントだけれども、意味が違う気がしてならない。B.Oの試合は、どうしても大差・大味の試合になってしまい、ひいきのチームが快勝するのは見ていて楽しいがハラハラ・ドキドキの緊張感に欠ける。それに対して、B.Dの試合は、最後まで勝敗の帰趨が定かではない。
勝点のうちのボーナスポイント、リーグワンは1試合平均0.68TOP140.61
ボーナスポイントのうちB.Oは、リーグワン0.47TOP140.29
    同 上    B.Dは、リーグワン0.21TOP140.32
 
順位別のB.D
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
R1
0
0
1
2
3
3
3
4
2
0
1
1
-
-
T14
1
3
5
5
2
5
3
2
2
5
5
5
3
6
 
リーグワンの下位チームは抵抗力が小さい。それに比べるとTOP14の下位チームはかなり抵抗している。これも観客数に影響している気がする。
 
順位表に「DG」の欄があるのは、初めて見た。1位パナが「2」、11NECが「1」だけ。僅差の試合であれば、DG3点は大きな意味を持つ。W杯では、いくつものDGのシーンを見てきた。なぜリーグワンではDGを狙わないのか?これはこれで興味深い論点だなと感じている。
 
順位表に反則数の欄があるのも初めて見た。日本人のコンプラ好きが反映している気がしてならない。
 
サッカー日本代表は、年々、海外組の比率が増してきている。一方、ラグビー日本代表は、現時点では、海外組がいない。2019W杯時点で、国内組だけで構成されていたチームは、NZIREENGFRAJPN5チーム。各代表チームの選手がどのクラブチームに所属していたか、表にしてみた。(所属チームは、当時のラグマガに掲載されたもの)
 
IRE33人)
NZ32人)
ENG32人)
FRA35人)
JPN31人)
レンスター・15
マンスター・12
アルスター・ 4
コノート ・ 2
クルセダー・11
チーフス ・ 8
ブルーズ ・ 5
ハイランダ・ 4
ハリケーン・ 4
サラセンズ・ 9
レスター ・ 6
バース  ・ 5
エクセター・ 3
セインツ ・ 3
4チーム・ 6
トゥールー・ 8
クレルモン・ 7
ラシン  ・ 6
トゥーロン・ 4
モンペリエ・ 3
4チーム・ 7
パナソニッ・ 6
サントリー・ 5
神戸   ・ 4
トヨタ  ・ 3
東芝   ・ 2
ホンダ  ・ 2
キャノン ・ 2
他7チーム・ 7
 
IRE、そもそも国内に4チームしかない。選手の集中度が高い。だから強いとも言えるが、同じような構造を有しているWALが低迷している。ただ、JPNの選手の所属チームの分散度合、他の4か国とは異質とも言える。なぜこんなに広く・浅いのか興味深い。そうでありながら、国内の試合で拮抗したものが少ない。
今年のW杯、各国、どんなチーム構成になるのだろうか。
 
リーグワン 入れ替え戦とプレーオフを残すのみ。いよいよ真剣勝負、ヒリヒリする試合を期待したい。
 
令和5429

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