2021年5月1日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 75

                                    2019 W杯・備忘録 75

~ ルーズベルトゲーム ~

  野球では、見ていて面白い試合の代名詞として87の「ルーズベルトゲーム」がある。ラグビーで、見ていて面白い試合、どんな要素があればいいのだろうか。

 野球との違いは、「表裏」がないこと、得点が1点刻みではなく、3点・5点・7点であることだろうか。

  87の意味は、①僅差であること ②(投手戦・ディフェンス一辺倒ではなく)ほどほどの打撃戦・点の取り合いであること にあるのだろう。ラグビー的には、①防御側のボーナスポイント内の差であること=5点ないしは7点差以内 ②トライなしではなく2~3トライぐらいの試合というイメージだろうか。

 そして、つまらないミスはない方がいいし、逆転シーンも欠かせない。

  ネットで「ルーズベルトゲーム」を検索すると、「終盤、4-7から逆転して8-7で勝利する」というのもある。極めつけは「代打」「逆転」「サヨナラ」「満塁」「ホームラン」なのだろうか。2015W杯:JPN/RSA、ノーサイド直前に交替で入ったヘスケスのトライで逆転した。まさにラグビー版ルーズベルトゲームだった。

  今大会の決勝ラウンド7試合の得点差・逆転などを表にすると次の通り。

 

 QF1

 QF2

 QF3

 QF4

 SF1

 SF2

 F

得点差

   24

   32

    1

   23

   12

    3

   20

逆転

    1

 (18)

    -

    1

(75)

    -

    -

    -

    -

同点

 0-12

0-  6

0-  5

0-  4

0-  2

  0-15

 18-20

 46-57

 66-76

  0-10

 23-26

 35-39

17

 12-21

 43-47

  6-14

  5- 8

 12-32

 54-80

  4-49

  2-40

 58-63

 

 15-18

 20-46

 57-66

 76-80

 10-23

 26-35

 39-46

 52-58

 60-66

8点超

 21-43

 47-80

 14-80

  8-12

 32-54

 49-80

 40-58

 63-80

 

 46-52

 58-60

 66-80

(注)「同点」「17差」「8点超」の数字は試合時間。

  あらためてこう整理してみて、逆転の少なさに驚く。負ければ終わりの試合での「先取点の重み」が如実に表れているということなのだろうか。

 どの試合も面白かった。記憶に残っている。面白さの優劣があるようでないような… 得点差なども面白さの要素なのだろうが、やはり何を競い・奪う試合・大会の重みが大きいからなのだろうか。それにしても、SF2RSA/WAL8点差以上開いた時間帯がなく、同点が38分間・7点差以内が42分間と80分間常にどちらも一瞬でリードしうる密度の濃い試合だった。

  同様に予選プールのJPNの試合では次の通り。

 

 RUS

 IRE

 SAM

 SCO

得点差

  20

   7

  19

   7

逆転

   1

(39)

   1

(59)

   -

   1

(26)

同点

0-  5

  0-14

0-  3

 16-24

0-  7

 24-26

1~7差

  5-44

 14-22

 34-80

  3-16

 24-28

 34-54

 74-76

  7-20

 26-40

 56-80

8点超

 44-80

 22-34

 28-34

 54-74

 76-80

 40-56

  僅差のリードを長い時間守り切ったIRE戦、SCO戦。どの試合も楽な試合はなかった4連勝、「勝ち切れる力」を持っていたJPNだった。

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  最後のトップリーグの最終ステージが、まもなく行われる。恐れていたコロナ感染者が出たことで、試合が実際に行われるのか心配である。

 フランス・トップ14は、2月以降、かなり順調に試合が行われてきたが、直近の2週は7試合中4試合がコロナ感染者出現のため順延となっている。

 ここにきて、変異株が猛威をふるい始めたのだろうか。

令和351

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