パリ 寒そうですね
2019 W杯・備忘録 206
~ M42 NZ/IRE 6 ~
ラスト20分弱、「1点差」に追い上げた、そして、敵にイエローが突きつけられ・数的有利な状態に。IREサポーターは勝利に近づいたと思ったのだろうか(今度こそはベスト8の壁を乗り越えられる でも 自虐的な国民性から悲劇の結末の予感を拭い去れなかったのだろうか…)
K・15~ ㉑:LK~ 15:LK~ ⑪:LK~ 14ラン・R・9→7・R・9→8・R・9→13→17・R
このラックから出たボールをIRE・⑯がノックオンの笛。
えっ? 出た! バーンズの「帳尻合わせの笛」! バーンズは、両チームのPの数などを合わせる傾向にある。特に、カードを出した後は気をつけなければならない。過去、彼の吹いた試合を相当数見てきたけど、かなりの試合で気になった「数合わせ・帳尻合わせ」的な判定があるという確信めいたものがあった。大会後発売された自伝を読んで、自ら「policeman」ではないと公言していて得心がいった。
このシーン、可能性としては(1)IRE・⑥のノットロールウェイのP (2)NZ・17のノットリリースのP (3)NZ・9のノックオン (4)IRE・⑯のノックオン の判定がありえた。タックルされたNZ・17の手にあるボールをIRE・⑯が取りにいってNZ・9と取り合いになり、ボールがIREゴールライン方向に転がった。と書くと、一番可能性が低いのが④(仮にIRE・⑯がボールを落としたとしてもノックオンではなくノックバック)。驚いて大きく見開いた目でバーンズを見つめるIRE・⑯の表情がテレビで大写しになる。そりゃそうだ…
バーンズが吹く試合は、「法治」ではなく「人(バーンズ)治」の下にある。このことに対して、あまりにも・あまりにも、IREはナイーブ過ぎた。
そして、NZスクラムに。NZフッカーにイエローが出ているので、スクラムの専門職リザーブ・フッカーを入れざるをえず、誰を下げるのかと見ていたら、5・レタリックを下げた。(通常であれば、三列目の誰かを下げるのが常道⇒NZは、スクラムを軽視した!?)スクラムを7人で組む。しかも、スクラムを組む位置がNZから見て右サイドライン際であることもあり、右フランカーの位置を空けて組んだ。(通常であれば、7人でスクラムを組む場合、ナンバーエイトの位置を空けるのが常道)明らかに、左右のバランスの悪いスクラムを(意図して)組んだ。常道を逸脱した組み方。これらに対しても、IREはナイーブに対応した。ボールイン前の呼吸が合わず、一度組み直し。二度目のスクラムで、IREは愚直に押す!?当然のごとく、スクラムは左回りに旋回する。そして、当然のごとく、バーンズはIREのPを吹く! いやはや… 英語のコメンテーターは「Why」とつぶやく。このスクラム、事実として左に旋回したが、その原因はNZの不自然な組み方にあるのではないだろうか。更に、左旋回して、NZの1番他が崩れ落ちている。普通に吹けば、NZのPが妥当であろう。もちろん、職業:Barristerのバーンズは、彼なりの笛に関する正当化事象を見たのだろうけど… あまりにも「稚拙な」IRE。この試合5回目のスクラムにして3度目のIREのP。
S-p-PG・12 左に外す。
ともあれ、NZがPGを外し、引き離されずに済んだ。
d・⑩~ 15:HP~ ⑮キャッチするも ㉑のオブストラクション=p-PG・12
ライオンズのキャプテンも務めたマレーの明白なオブストラクション。やはり、IREにとって、準々決勝は鬼門なのか…
67分 NZ 28-24 IRE
「1点差」と「4点差」、PG・DGでは逆転できない大きな違い。IREに重くのしかかってくる。
k・⑩~ 13・R・9→7・R・9→15:HP~ ⑩→㉑:GP~ 15→23・R で ノットリリースのP
IREに大チャンスがやってきた!このPKをタッチに蹴りだし、NZゴール5m前のマイボールラインアウトに。
この時、NZのピッチ上の14人だけでなくチーム関係者全員が同じシーンを思い返していただろう。今大会13試合目、IRE/TONの36分のシーンを(レフリーはバーンズ)。TONのPで得たPKをタッチに蹴りだし・TONゴール5m前のラインアウト・IREは6人で並んで・3番目のライアンに合わせ・モールを組み・押し込んで・2番ケラハーがインゴールに飛び込むも・TON10番ハヴィリ(NZスコッドに入っているハヴィリの弟)に抱え込まれてヘルドアップ・ノートライ・TONのゴールラインドロップアウトで再開。
この試合のIRE先発フッカーはシーハン、63分のペナルティトライ後にケラハーに交代。
NZから見れば、TONのビッグプレーの再現を図ることが最善手。如何にして、バックスで一番「懐の深い」ジョーディーバレットにケラハーを飛び込ませるのか、14人がそのことに集中していた!?
pk・⑩:TK~ l・④(4/6)・モール
ラインアウトの並ぶ人数は、ボールを投げ入れるチームが選択する。IREは、当然のように、6人ラインアウトを選択。対するNZは、直前のゴール前ラインアウトでスチールを試みて・取れず・モールで組み負け・ペナルティトライを取られたので、このラインアウトではコンテストせず・モールをしっかり組み・ケラハーが持つボールがバレットの胸に収まるように誘導することに賭けていた。そして、まんまとIREはその「罠にはまった」。あまりにも稚拙なIRE…
二つのラインアウト、見比べてみると、酷似とまではいかないまでも、同じ構造が透けて見えてくる。とすれば、IREコーチングの失敗だったと思えてきてならない。
「負けに不思議の負けなし≒やるべきこと・やれることを、すべては、やっていない≒やってはいけないことを、やってしまっている」IRE。準々決勝の「魔物」ではなく、自滅した感が強い。
令和6年1月13日
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