2024年5月18日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 224

夏に向かって 一直線
2019 W杯・備忘録 224
〜 23人 4 〜
 
ディフェンスを数値化するのは 簡単なようで 難しい。もちろん 失点数がすべてと言えば すべてなのだが… 得点するのも チームプレーだが 守るのは もっとチームプレー・各選手の連動が必要だ。
数値として WRホームページに掲載されているものから 拾い出してみる。
誰が タックルしたのか?
 
(表-1 背番号別タックル数)
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
N
9
14
13
15
18
9
22
15
4
10
11
15
13
15
7
I
12
10
10
17
12
15
16
13
2
11
6
6
2
-
2
R
6
10
12
10
13
6
9
7
9
5
7
10
14
2
3
F
1
6
1
4
8
7
9
8
6
1
4
5
3
6
1
 
 
16
17
18
19
20
21
22
23
N
5
5
5
9
6
-
-
6
I
3
1
6
2
5
2
-
2
R
6
6
1
4
6
5
4
3
F
1
6
3
2
7
3
-
-
 
最高値 NZ7番・ケインの「22」 勝利の立役者。RSA内で一番多いのが 13番・クリエル FRAは彼のラッシュに負けたと言っても過言ではない。
 
では ポジション別に集計すると どうなるか?
(表-2 ポジション別タックル数)
 
 NZ
 IRE
 RSA
 FRA
一列目
  51 (22.6%)
  42 (27.1%)
  35 (22.2%)
  18 (19.6%)
二列目
  42 (18.6%)
  31 (20.0%)
  27 (17.1%)
  14 (15.2%)
三列目
  52 (23.0%)
  49 (31.6%)
  34 (21.5%)
  34 (37.0%)
ハーフ団
  14 ( 6.2%)
  15 ( 9.7%)
  23 (14.6%)
   7 ( 7.6%)
両センター
  34 (15.0%)
   8 ( 5.2%)
  24 (15.2%)
   8 ( 8.7%)
バック3
  33 (14.6%)
  10 ( 6.5%)
  15 ( 9.5%)
  11 (12.0%)
  計
226
155
158
  92
FWBK別に大別すると FWの割合が
NZ64.2%  IRE78.7%  RSA60.8%  FRA71.8
微妙な違いでしかないような 深遠な真理が滲み出てきているような…
勝者は FWBK 満遍なくタックルしてる!?
 
ちなみに タックル成功率は 
NZ82%   IRE83%   RSA71%   FRA81
 
では 誰が ミスタックルしたのか?
(表-3 背番号別ミスタックル数)
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
N
2
-
2
2
1
2
2
2
3
2
3
2
5
1
-
I
2
2
1
-
-
2
3
-
1
-
1
1
3
2
1
R
3
3
2
3
-
1
5
1
1
5
1
1
3
-
2
F
-
1
1
-
-
2
1
-
1
-
1
-
1
2
1
 
 
16
17
18
19
20
21
22
23
N
-
-
-
-
-
-
-
1
I
1
-
-
2
-
-
-
-
R
1
-
1
-
1
5
4
-
F
-
-
-
1
-
-
-
-
 
ポジション別に集計すると 
(表-4 ポジション別ミスタックル数)
 
 NZ
 IRE
 RSA
 FRA
一列目
   4 (13.3%)
   6 (27.3%)
  10 (23.3%)
   2 (16.7%)
二列目
   3 (10.0%)
   2 ( 9.1%)
   3 ( 7.0%)
   1 ( 8.3%)
三列目
   6 (20.0%)
   5 (22.7%)
   8 (18.6%)
   3 (25.0%)
ハーフ団
   5 (16.7%)
   1 ( 4.5%)
  15 (34.9%)
   1 ( 8.3%)
両センター
   8 (26.7%)
   4 (18.2%)
   4 ( 9.3%)
   1 ( 8.3%)
バック3
   4 (13.3%)
   4 (18.2%)
   3 ( 7.0%)
   4 (33.3%)
  計
  30
  22
  43
  12
 
おそらく「数値」は ある基準をもとにして 満たしていた時に「1」とカウントされ 満たしていないときに「0」とカウントされる。そこには 質の介在する余地がない。
RSAのミスタックルの多さ=タックル成功率の低さ は 彼らのタックルの質を無視した数値だと 痛感する。RSA/FRA RSAの「飛び込む」タックルに FRAは 悩まされ続けた。特に 9番・デュポンに対しては 執拗に… その表れが RSA21番・デクラークのミスタックル「5」。ここにも コーチ陣からの明確な指示が潜んでいる気がしてならない。どうすれば・どうしなければ FRAに勝ちきることはできない という 考察の結晶が いたるところで見て取れる。対したFRA 無策では もちろんなかったが 欠けていたものが 随所に 見えてくる。
 
かつて Midolを読んでいたら フランス・トップリーグの最高給取りは 3番だと書いてあって(真偽のほどは わかりません…) ビックリし・ぼんやり考え続けて・なるほどな と 納得した気になった。3番が最高給取り って ラグビーらしくていいな とも 感じている。スクラムの要・ラインアウトのリフター・モールの推進力・ブレイクダウン いずれも目立たない≒数値化しにくい でも 勝敗を大きく左右する。RSA3番 個人スタッツで 唸らせるようなものは出てこないが やはり すごい。
そして 23人で戦う時代 3番と同等の18番が不可欠になっている。この点で FRAは 劣後していた。
 

令和6518 

0 件のコメント:

コメントを投稿