プロ野球は 日本シリーズが終わると ストーブリーグに入る
では リーグワンは エアコンリーグに入るのかなぁ…
2019 W杯・備忘録 181
〜 決勝戦 〜
先週末、リーグワン決勝戦が行われた。ご覧になられた方も多いと思う。同日夜、欧州クラブ選手権決勝が行われた。どちらも㈰戦前の予想を覆す結果 ㈪僅差であった。
クボタ 17-15 パナソニック ラロッシェル(LAR) 27-26 レンスター(LEIN)
「2点差」と「1点差」。どちらが勝ってもおかしくない試合結果。決勝戦の独特の緊張感が重くのしかかる、勝負は時の運かもしれない。しかし、勝者には勝因があり、敗者には敗因があった気がする。そして、
「パナが負けた」感が「クボタが勝った」感よりも強い。
「LARが勝った」感が「LEINが負けた」感よりも強い。
なぜだろうか? 勝負事、まずディフェンスが整備されていなければ大舞台に立てない。という意味で、この4チームはこの必要条件は満たしている。その上で、㈰今風の「減点主義」=ディフェンス力の更なるスキルアップ≒ミスの極小化を目指すか(パナであり、LEIN) ㈪「加点主義」=アタック力・パワーの向上に力を割くか(クボタであり、LAR)でチームの「色」が出来上がってくる。今回は、たまたま㈪志向のチームが勝った。W杯ではどうなるのか?
あらためて トライ後のコンバージョンキックの重さを感じる。
クボタ(0/1) パナ(1/2) LAR(3/3) LEIN(1/3)
LAR/LEIN、前年と同カード。前年(78分逆転T・Gで24-21、LARの勝利)は ㈰マルセイユでの開催(決勝開催地は各国持ち回り事前に決められている。今年はダブリン・LEINのホームで決まっていた) ㈪バーンズ(ENG)の笛で負けた(今年は、LEINのロビイングが功を奏しペイパー(RSA)が吹く) ㈫そもそもLEIN≒IRE代表チームであり負けるはずがない というのが戦前の大方の予想。
LEINのキックオフで始まった試合は、40秒でLEINのT・G。LEINの50:22もあり、5分に二本目のT。10分にLAR・9番(元NZ代表)に「イエロー」。直後のラインアウトから三本目のT。11分の段階でLEIN 17-0 LAR。ワンサイド・ゲームの極みのような展開。ここから局面を打開できたのは、LARのアタック力・パワー・マインドセットだった。
試合中に波が行ったり来たりしている。それを見るために、10ごとの推移を表にしてみた。
10分ごとの得点
0~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | 40~50 | 51~60 | 61~70 | 71~80 | 計 | |
クボタ | 0 | 3 | 3 | 3 | 3 | 0 | 5 | 0 | 17 |
パナ | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 7 | 5 | 0 | 15 |
LAR | 0 | 7 | 0 | 7 | 6 | 0 | 0 | 7 | 27 |
LEIN | 12 | 5 | 6 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 26 |
残り10分で得点できるか否か、彼我のその時点での「残る力」の容量と「出し切れるか」が問われるのだろう。
LEIN、後半はPGの3点のみ。
10分ごとの犯したP
0~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | 40~50 | 51~60 | 61~70 | 71~80 | 計 | |
クボタ | 3 | 0 | 0 | 2 | 2 | 3 | 0 | 2 | 12 |
パナ | 0 | 1 | 4 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 9 |
LAR | 2 | 0 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 8 |
LEIN | 0 | 2 | 0 | 1 | 2 | 0 | 4 | 3 | 12 |
興味深いのは、パナ、残り30分間、Pはゼロ。パナのゲームプラン通りの展開だった。それと比べると、LEIN、残り20分でPが7。大逆転負けの大きな要因。
10分ごとのマイボール・スクラム機会
0~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | 40~50 | 51~60 | 61~70 | 71~80 | 計 | |
クボタ | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 7 |
パナ | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 5 |
LAR | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
LEIN | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0 | 5 |
クボタのスクラムの多さ≒パナのミスの多さ。
10分ごとのマイボール・ラインアウト機会
0~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | 40~50 | 51~60 | 61~70 | 71~80 | 計 | |
クボタ | 1 | 3 | 5 | 1 | 2 | 1 | 1 | 1 | 15 |
パナ | 3 | 1 | 1 | 2 | 3 | 4 | 0 | 4 | 18 |
LAR | 0 | 1 | 0 | 2 | 2 | 3 | 3 | 3 | 14 |
LEIN | 3 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 2 | 1 | 10 |
決勝戦≒堅い試合運び≒キックの多用≒ラインアウトが多くなる。「50:22」はLEINの1回。
クボタ/パナソニック:パナソニック なぜこれまでの試合で犯したことのないミスを多発したのか? 気になっているのが リザーブ8人の投入の仕方。 「ラスボス」堀江が印象的であり チームに落ち着きを増す効果がある。では、パナ リザーブ8人を有効に使えていたのか? リザーブに求められるのは、堀江のような役回りもあるが、やはり局面を打開しうるインパクトを与えること。その意味で、フレッシュレグ・インパクトを与えていたのは、クボタ18番・19番。特に 19番を準決勝・先発からリザーブに変えたのが大正解=勝利に導いた気がする。この点 パナソニックは 3番から8番まで交替せずに80分間ピッチに立っていた。なぜ このような選手起用になったのか(準決勝は 大勝したせいもあるのだろうが 8人全員を投入していた)
4チームのうちLARだけが FW・6人+BK・2人。この6人が効いた。
リザーブの入替状況
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | |
クボタ | - | 1 67 | 3 49 | 4 49 | - | 9 60 | 13 49 | (11) (14~26) |
パナ | 2 50 | 1 50 | - | - | - | 9 55 | 10 55 | - |
LAR | 2 65 | 1 60 | 3 60 | 4 50 | 6 70 | 7 65 | - | - |
LEIN | 2 69 | 1 79 | 3 45 | 5 30 | 8 60 | 9 79 | - | 12 62 |
(注)数字上段:入替番号 数字下段:時間
クボタ・23はHIA12分間交替出場
大試合、カードも怖いがケガも怖い。LEINキャプテン・5番がアクシデントの脳震盪、30分で交替。これが大きかったことも事実。この試合、セクストンは脳震盪で出場せず、代表でもリザーブにはいるロス・バーンが10番を務めていた。セクストンの「穴」それほど感じられなかった。もちろんゴールキックなどで遜色があったが。
2試合を見ていて、偏見が大いにあるのだろうが、レフリング、滑川の方がペイパーよりも納得性が高かった。年季の入った≒場数を踏んでいる≒高年齢のレフリーは「権威」で試合を作っていく。2019のオーウェンスが顕著だったが、現時点ではバーンズ(ENG)・ペイパー(RSA)もその「域」に入っていると感じている。W杯決勝、誰が吹くのだろうか?
( 参考-1 )
2023-5-20 クボタ/パナソニック KSLPFD図
大文字は勝者 小文字は敗者のボール支配
分 | 得点 | |
19 25 33 38 | K S S L P-l s P-l l P-pg* D L l L L S p-PG k s-p-L-p-L L p-PG k l S p L L P-l L P-pg K l DG* p-PG k-S s | 3- 0 6- 0 6- 3 9- 3 |
45 57 64 68 | k l p-L P-l p-PG k P-l p-L S s L f P-l L-P-l-P-l t(16)g K D* s t(14) K L T(11) k l l P-l-P-l L S | 12- 3 12-10 12-15 17-15 |
( 参考-2 )
2023-5-20 LAR/LEIN KSLPFD図
大文字は勝者 小文字は敗者のボール支配
分 | 得点 | |
0 5 11 19 22 30 37 | k l t(2)g K l l(50) s t(14) K P P(Y)-l t(2) K p-L S-p-S T(12)G k P-pg K P-l S-F P-pg K L P-l p-L d* T(13)G k | 0- 7 0-12 0-17 7-17 7-20 7-23 14-23 |
43 46 49 71 | K p-PG k s-P-pg K L p-PG k l L L L L s s l p-L L s p-L-p-L-p-L T(18)G p(Y) k TMO・P(Y)-l TMO・p(R)-L-p-L | 17-23 17-26 20-26 27-26 |
令和5年5月27日
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