2023年2月4日土曜日

岡島レポート・2019W杯・備忘録165

 太陰暦で暮らすと どんな感覚になるのでしょうかね

毎夜毎夜 お月様と向き合っていると 感傷的になるのですかね
 
2019W杯・備忘録165
~  ホーム ~
 
先週末、全勝・パナソニックがキャノンに辛勝した(21-19)。ノーサイドのホーンが鳴り響いた後、パナ・10番・松田がコンバートを決め逆転勝利をものにした。勝因・敗因、いろいろと語られているが、ホーム・熊谷スタジアムの影響も大きかった気がしている。風が強く独特に吹くスタジアム、他のスタジアムに比べて広いインゴール、これを味方につけた。ホームアドバンテージを生かした。残念ながら、観客は満員に程遠かったが。少しずつ、ホームアンドアウェイに馴染んできているのかもしれない。リーグワンに移行したポジティブな一面だ。
 
2005年4月、萩本ジャパンのアドバイザーに就任したエリサルドとジョルダが、日本国内のラグビーシーンを初めて観戦して驚いたのが、試合がホームアンドアウェイで行われていないことだった。おそらくグローバルスタンダードはホームアンドアウェイなのだろう。
 
ちなみに先週末までリーグワン36試合が戦われ、ホームチームの24勝22敗2引き分けとなっている。ホームだから勝てるわけではないのは当然だろうけれど、まだまだ「地の利」を生かすまでには至っていないのかもしれない。リーグワンがどう進化していくのか、楽しみである。
 
国際レフリー・オーウェンスの自伝『The Final Whistle』の中に、彼のテストマッチ100試合目の結果について、「My 17-year as an international referee came to an end with my 100th test match. France versus Italy in Paris. A comfortable home win, as you might expect for one of the strong favourites for the 2023 World Cup.」という一文があった。テストマッチもホームアンドアウェイであり、ホームチームが勝利することはcomfortableなのだ。
そもそもWRのランキングの持ち点もホームチームとアウェーチームでウェイトを付けている。
今週末からはじまる六か国対抗、昨年グランドスラム・全勝のFRAは難敵IRE、ENG戦がそれぞれ敵地で行われる。過去を振り返っても、この順の年の成績は振るわない。さて、どうなることか。
 
W杯にもホームタウンデシジョン、ホームアドバンテージが存在する。FRA目線で瞬時に思い出すのは、1995年準決勝の対RSA戦、2011年決勝の対NZ戦、いずれも開催国に有利な笛で負けた(と信じている)。かく言うFRA、自国開催の2007年大会では、ホームタウンデシジョンの恩恵に預かることもなく(=地力がなかった)三位決定戦でも無様に負けた。
 
開催国と優勝チームを表にすると次の通り。
 
 Ⅰ
 Ⅱ
 Ⅲ
 Ⅳ
 Ⅴ
 Ⅵ
 Ⅶ
 Ⅷ
 Ⅸ
開催国
NZ
ENG
RSA
WAL
AUS
FRA
NZ
ENG
JPN
優勝
NZ
AUS
RSA
AUS
ENG
RSA
NZ
NZ
RSA
順位
優勝
2位
優勝
8強
2位
4位
優勝
圏外
8強
(注)4行目「順位」は開催国の順位。
 
書いていて思い出したのが、2003年決勝、ENG/AUS戦の後半最後のENGのスクラムでのP。あれは「ひどい笛だ」(=ホームタウンデシジョン)と見ていて感じ記憶に残っていた。このPGをAUSが決めて・同点に追いつき・延長戦になり・ENGが勝った試合。
この試合について、Bill BEAUMONT現WR会長(元ENG代表・キャプテン)は自伝の中で、観戦していたこの試合について次のように書いている。
Elton Flatley(注:AUSのゴールキッカー) took full advantage when England conceded penalties. As many of those came from the scrummage area, I must admit to a degree of puzzlement because we had the strong scrum and I could see no reason why we would keep infringing. But the scrum is a dark world and refereeing interpretations do vary.(p346)
エディー・ジョーンズ自伝(『エディー・ジョーンズ わが人生とラグビー』高橋功一訳 ダイヤモンド社 2021年)では、次のように書かれている。
『テストマッチは、アウェーで勝つのは難しい。これまでの歴史が示すように、レフリーは無意識のうちに、どちらかと言えばホームチームに有利な判定を下しがちだ。スタジアムに大勢のイングランド人がいて、応援歌の『スイング・ロー・スイング・チャリオット』が地鳴りのように響いていた。だがワラビーズのホームであるのに変わりはなく、満員の観客席は明らかに白よりも金色で占められていた。2大会連続で決勝戦を担当する南アフリカ出身のレフリー、アンドレ・ワトソンも、いくつかの場面では多少オーストラリアに有利な笛を吹いていた。後半、我々はイングランドを無得点に抑え、エルトン・フラットリーは3本のペナルティーゴールを決めた。』(p202)
 
2019・JPNも、「笛」に、かなり助けられた。語り継ぐべき大切なことだ。
 
これまで開催された9回のW杯、開催国が優勝したのが、3回。すべて南半球での開催。
さて、今年のW杯、どうなるのだろうか。
 
令和5年2月4日

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