2013年12月14日土曜日

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汚染土:大幅な減量技術を開発 京大など

毎日新聞 2013年12月13日 22時45分(最終更新 12月14日 01時11分)
 京都大や土壌改良ベンチャー「アース」(仙台市)などのグループは13日、東京電力福島第1原発事故の除染作業で出る田畑の表土や汚泥、焼却灰などから、放射性物質が吸着している細かい粒子だけを分離・回収し、大幅に減量させる技術を開発したと発表した。京都大大学院農学研究科の豊原治彦准教授(海洋生物機能学)は「この技術を使えば保管が必要な廃棄物の量を大幅に減らせる可能性がある」としている。
 グループによると、放射性物質はより細かい粒子に集まって付着する性質があり、土などから微粒子をふるい分ければ、放射性物質の大半を微粒子と一緒に回収できる。そこで、微細な気泡を含む「ナノバブル水」に土を浸すなどして、放射性セシウムが最も吸着しやすい2〜5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の微細な粒子だけを分離するシステムを構築。放射性セシウムが付着した微粒子を薬剤でまとめることで、汚染土の量を大幅に減少させることに成功した。
 福島県南相馬市の農地で今年8月、セシウム濃度が1キロ当たり最大約1万3000ベクレルの土で実験したところ、汚染廃棄物として保管が必要な土の量を2割まで減少させ、残りの土は約92%減の1キロ当たり約1000ベクレルまで除染できた。装置の設置費は1基当たり3億5000万〜4億円で、1時間当たり約10トンの汚染廃棄物を処理できるという。【堀智行】

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