2011年6月1日水曜日

久しぶり、一刀斎からのメールです。

佐藤さん
お久しぶりです。いつもブログで素晴らしい作品を見たり、写真から友情を感じています。写真からその状況が読み取れます。空間美術に興味が倍増して来ました。
それにしても相変わらずですね。ドイツとフランスの展覧会、掛け持ちのオープニング、そしてチャリティー・オークションの準備・・・。
<友情>そして最近流行りの<絆>はすぐにはできません。長年の目に見えない付き合いが大切です。添付した原稿は、大震災後に届いたメールをまとめました。世界中で心配していることが分かります。中には、「早く逃げてこい・・・」、「いつまでいても、いつ来ても大丈夫・・・」とまで。最近は落ち着きましたが、最初の頃は、「まず返事を」、しばらく音信を止めるとどうなっている?もうたまりません。地元の悲惨さを何度も目にして、精神的に軽いPTSD症状が出ています。とにかく涙もろくなっている・・・。

「崩れゆくわが故郷に涙しながら帰宅困難者となる」という原稿を投稿しました。また、クロアチアの子供たちが書いた俳句の英訳も載せています。すごい感性です。クロアチア語を英訳したのでリズムなどで表現しきれない部分があるそうですが、これでも彼らの衝撃は理解できるし、自然と涙が出てきます。思わず手持ちの写真に書き込んでいました。これは公表したいのですが著作権を考え止めています。

海外から、最近はほとんど福島原発のニュースが流れていないので、どうなっているのかというメールが届くようになりました。これは日本でも同じです。記者会見が統一された後から、情報が止まっているようです。出てくるのは関係部署間のトラブル。言った、言わない・・情報公開を忘れた・・数値が違う・・実はこうだった・・国民は本当のことだけを知りたがっています。それが出てこない。数値は暫定値だし。福島の小学校では校庭で遊ばせないしプールも使用禁止だそうです。校庭の表面を削り取ったところが廃棄場所が無い。突然、農作物の出荷停止を出しても、数値が下がれば停止解除。中には計画退避場所に近いことから、放射性物質が検出されなくても原乳出荷停止のため毎日捨てている。基準値が高いと言えば下げる・・危険値の数値は暫定的なものだそうです。何を信じてよいのかわかりません。夕方には、福島の小中学生が県外避難(中には海外も)をしているという報道がありました。それも福島市約200名、郡山市約400名だそうです。
http://www.asahi.com/national/update/0530/TKY201105300113.html?ref=goo

松島も例年の2割程度しか戻りが無いそうです。ただし、宿泊関係は復興関係者に100%押さえられているので、旅行者への配分ができないためにツアー設定ができないという、これまた大変な状態です。やはり観光客誘致が先決なのですが。中心になる瑞巌寺は本堂を修理補修装中ですが、他の観光施設と共に前向きに協力し合っているというメールが松島の親せきから届きました。事業をしているので厳しさが増えているそうです。佐藤さんの歴史館も同じかもしれません。幸い仙石線が仙台と松島海岸の一駅先まで開通したので、足の確保は確実になりましたが宿泊ができない状態では定着は無理のようです。
宮城県の他の温泉地も避難民や業者に抑えられているので、復興の後の復興をどうするのかという問題も山積しています。義捐金の配分も地方自治体によって対応が違うそうです。世界中から届いているはず(?)のお金はどうなっているのでしょうか。直接地方自治体に届くものもあります。事後処理も大変なことになりそうです。

数字のマジックは外国の仲間から届きましたが、YouTubeにあるので"From YouTube"とコメントを付ければ大丈夫だと思います。 これがその場所です。http://www.youtube.com/watch?v=h60r2HPsiuM
久しぶりなので長くなりました。

一刀斎

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