2023年12月16日土曜日

岡島レポート・2019 W杯・備忘録 203

なんとなく 冬らしくない日々が 続いているような
じゃあ 冬らしい日って どんな日なのでしょうか
なんて 呑気なことを言っていると 雪国の人びとに叱られる…

2019 W杯・備忘録 203
〜 M42 NZ/IRE 3 〜
 
試合の流れは、わずかなことで変わる。その「わずかなこと」が試合を決めることもある。
NZ 13-0 IREでの 前半20分 IREのキックオフで NZ6がオブストラクションの「P」。思わぬことでのIREの得点。
 
k㉂〜 P・8pg㉂  
20分 NZ 13-3 IRE 
 
K10〜 ㉀・r・㈷→㉂→㈰→?→㈺→㉃・LK〜 1510HP〜 ㈾・r・㈷→㈮→㈹・r・㈷→㈰・r
 
このラックで笛、NZのノットロールアウェイのP。その1フェーズ前、ボールキャリアーIRE・㈹に対するNZ10のヘッドコンタクトでP+カードかとも見えたが… セクストンは、TMOでキチンと見ろ(=カードだろ)と言うもバーンズは映像を見ずに(TMOとの会話だけで)セクストンに説明。セクストン、首を振って納得できないとアピール(って、誰にアピールしてるのか)… セクストンの気持ち、よくわかる気がする。予選プールの試合であれば、カードが出ていてもおかしくない。だけども「つまらない」仕草は、バーンズの気持ちを逆なでするだけだ(って、バーンズもまたやってるな、と感ずるだけかもしれないけど)。これに比べると、直前のNZへのPの笛の直後、NZ・キャプテンは、Pを取られた選手に真剣になぜ取られたのかを説き聞かせていた。「笛」に対する好対照なシーンであった。
 
pkTK㉂〜 l(5/7)・㈭にスローするもNZ6がスチール 910キックチャージでIREボール・r・㈷→㉀→㈪→㉃・r・㈷→㈭・r・㈷→㉂→㈯・r・㈷→㉂→㈺→㈾ ボールをファンブル ㉂が足にかけてインゴールへ NZ10タッチダウン
 
またも IRE「取り切れない」 or NZ「守り切る」
 
GLDO10〜 ㈾→㉀・r・㈷→㈫・r・㈷→㈹→㈾・r・㈷→㈭・r・㈷→㈯→㉂→㈹・rNZPADで流す)・㈷・r・㈬→㉀→㈱→㈪・r・㈷→㉀→㉂→㈾・r・㈷→㈫・r・㈷→㈯・r・㈷→㈮・r・㈷→㉂→㉃→㈹=t・g㉂  
27分 NZ 13-10 IRE 
 
12フェーズを重ね、NZ防御陣を崩したIRE会心のトライ。
 
K10〜 ㉀・r・㈷→㉂→㈰→㈾→㈺→㈰・r・㈷→㉂・LK〜 15SP〜 91R910147R93R910515LK〜 ㈾・LK〜 1014R96R910SP〜 84514RNZ14のノットリリース IRE・㉀のジャッカル成功)
 
この一連の流れの中で、NZは二度、ショートパントを蹴ってマイボールにしている。芸術的なプレー! 自陣22m内に攻め込まれるも、IRE凌いだ。IREに流れが来た!?
 
pkTK〜 l・㉀(3/7)自チーム方向にタップするもNZ出足よくNZボールに 8(に対するハイタックルのPあり・ADで流す)・R914LK 50:22で IREゴール前7mNZボールラインアウトに
 
IREからすれば、敗因の一つに挙げられるであろうマイボールラインアウトでのミス(!?)。そして、NZ14の絶妙な50:22のキック。スタンドオフの位置に入り、相手陣形を完璧に察知した「技あり」の一蹴。なんとなく、NZ14がオールブラックになり、NZ生まれ育ちでオールブラックになれずに対面のIRE11になった選手との「違い」を感じさせた。
 
L・㉀(2/7)モール・91213R97R95RIREPADで流す)・914138T
33分 NZ 18-10 IRE 
 
IRE、ゴール前で粘り切れなかった(あっさりとトライされた!)。IREの脆さなのか、NZの凄さなのか…
 
k・㉂〜 15LK〜 ㈱・r・㈷→㉂→㈯→㈬・r・㈷→㈪→㉂→㈱・r・㈷・r・㉂→㉀・r・㈷→㉂→㈾→㈯・r・㈷→㉂→㈭・r・㈷→㉂→㈾→㉃→㈱→㈷
 
バーンズ、Pのみと笛を吹くもTMOから「よく見てみろ」と言われて映像を見 ⇒ NZ9「故意のノックオン」でイエロー 10分間のシンビンに 36分。バーンズの自伝では、この日のTMOフォーリー・ARリドリー(決勝でARを務めたディクソン)の4人組でトレーニングから一緒に行動してきたこと⇒お互いの信頼関係が強固であることが詳述されている。ディクソンは、この日、直前の試合ARG/WALAR(そして試合中に主審ペイパーが負傷したことにより主審を務めた)、この試合のもう一人のARはカーリー(ENG)だった。
それにしても、NZ、よくカードをもらう≒数的不利になった状況での戦いに慣れている。
 
pkTK㉂〜 NZゴール前10mIREボールラインアウト
l・㈮(3/5)・モール・㈷→㈹・r・㈷→㉂→㈺・r
 
NZ8オフサイドのP NZゴール前5mIREボールラインアウトに
 
pkTK㉂〜 l・㈮(2/7)・モールから㈷=t g㉂
38分 NZ 18-17 IRE 
 
さすがのNZも一人少ないと守り切れない!? 相手PからPKをタッチキックで蹴りだし・相手ゴール前ラインアウトからモールで得点する=どのチームも狙っているが、IREの完成度は高い。9分に同様の状況になったが、その際は、NZIREボールラインアウトでコンテストし・スチールしていた。数的不利が微妙に影響しているのか?
 
K10〜 ㉀・r・㈷→㉂→㈰・r・㈷→㉂ タッチキックを蹴ってハーフタイム
 
前半の両チームのPの経過は次の通り。
IREPは 
  1. 1分:NZラックで寝てプレー⇒タッチキック(自陣からの脱出) 
  2. 2分:NZスクラムでのサイドプッシュ⇒タッチキック(自陣からの脱出) 
  3. 6分:NZラックでのノットロールアウェー(PG3点) 
  4. 11分:マイボールラックでのノットリリース(PG3点) 
  5. 17分:マイボールラックでのノットリリース⇒タッチキック(自陣からの脱出)
と前半の前半に集中。
 
NZPは 
  1. 8分:IREラックでのノットロールアウェー⇒狙える位置にも拘わらずタッチキック⇒NZゴール前マイボールラインアウトになるも得点できず 
  2. 20分:オブストラクション(PG3点) 
  3. 23分:IREラックでのノットロールアウェー⇒タッチキックでNZ22m内に入るもマイボールラインアウトをスチールされる 
  4. 30分:マイボールラックでのノットリリース⇒タッチキック(自陣からの脱出) 
  5. 36分:故意のノックオン・イエロー⇒狙える位置にも拘わらずタッチキック⇒NZ22m内マイボールラインアウトから展開 ⇒
  6. 37分:IREラックでのオフサイド⇒タッチキックを蹴り・NZゴール前5mのマイボールラインアウトからモール・トライ
 
この4年間を見ていて、NZは「規律」をそこまで重視していない気がしてならない。というか、Pもカードも恐れない!? 「規律を守ること」はあくまでも手段であって、「勝つためにやるべきことはやらなきゃいけない」的なメンタリティがある気がしてならない。
 
ちなみに、予選プール各試合でのPの数は以下の通り
NZ
相手
得点
レフリー
自チームP
相手チームP
FRA
13-27
ペイパー(RSA
12  (0,1)
  4  (0,0)
NAM
71-3 
ピアース(ENG
12  (1,0)
  7  (0,0)
ITA
96-17
カーリー(ENG
  7  (0,0)
14  (0,0)
URG
73-0 
バーンズ(ENG
  7  (0,0)
  8  (0,0)
 
大会前の最終戦、対RSAではイエロー2枚でレッド化し、(それだけが原因ではないが)大敗していた。開幕戦(対FRA)も酷いものだった。それもこれも決勝ラウンドに照準を当てていたからなのだろうか?
 
IRE
相手
得点
レフリー
自チームP
相手チームP
ROU
82-8 
アマシュケリ(GEO
  5  (0,0)
12  (0,1)
TON
59-16
バーンズ(ENG
13  (0,1)
16  (0,0)
RSA
13-8 
オキーフ(NZ
  9  (0,0)
11  (0,0)
SCO
36-14
ベリー(AUS
  7  (0,0)
11  (0,1)
 
興味深いのは、バーンズとの相性。もちろんPの数は、対戦相手・試合内容などに大きく影響されるのだろうが、それにしてもTON戦の「13」多い。
 

令和51216 

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