刷り師の高橋 由貴子先生を調べてみると、彼女の家系は、本物、安政年間創業の木版画摺師として、また版元として代々その技術を継承され、明治10年二代高橋倉之助は内国勧業博覧会に出品、大久保利通内務卿より褒章される。明治23年三代高橋倉之助が来日中の英国コンノート殿下の前で木版摺り実技を披露する。第2次大戦後四代高橋春正はマッカーサー元帥の招きを受け、GHQ本部内で伝統木版技術を披露する。また、セザンヌの水彩画を木版画にするなど新境地を拓き、版元としても木版画の発展に寄与する。1950年(昭25)活版、オフセット印刷導入。1955年(昭30)五代高橋新治郎はシルクスクリーン印刷を導入、木版画との併用など新分野へ進出。1963年(昭38)法人組織とし、株式会社高橋工房となる。1986年(昭61)~六代高橋由貴子は、著名画家および文化勲章受賞日本画家の作品を木版画に再現する事業に取組み、大好評のうちに現在に至る。と記されて居る。先生は外国での伝統木版画の実演・講演なども多く、プロとして伝統木版画の厳しさの中で、いつもにこやかな優しさを持っている方とお見受けいたしました。私の紙の持ち方が写真で見ると違ってましたが楽しいひと時を過ごさせて頂きました、高橋先生&スタッフの方々、そして、阿彦ファミリーに感謝です。