2011年1月20日木曜日

昨日は、パリの Centre Pompidou に行って来ました。

昨年の12月1日から今年の3月21日迄、パリのポンピドウ・センターの6階、大展示会場で、MONDRIAN / DE STIJL の展覧会が開催されています、此れは、凄いですね、作品の質、保管の良さ、展示の良さ、展示空間自体が現代に生きている素晴らしいものです、1回目は、モンドリアンの作品を中心に観て、2回目は、デイ・ステイールのメンバーの作品を観て、3回目は模型や資料を中心に拝見しようと、入館者が少ない時間を見計らって行くのですが、その都度、人が一杯、もう1ヶ月半も過ぎているのにと思いながら、人が一杯でも集中して周りを気にしないで作品を観て行くと、精神が洗われると言うか、特にモンドリアンの作品の前に立つと感動しますね。勿論、デイ・ステイールの部屋は De Stijl と Le néoplasticisme と言うタイトルで分類されて居る絵画部門では、Huszar, Doesburg, Vantongerloo, Leck, Mondrian,   Rietveld の作品が展示され、De Stijl:une avant-garde transdisciplinaire ではDoesburg, Hoft, Rietvelr, Oud, Kiesler 等の建築&空間デザインアート、椅子とテーブル、幾何学構成アートの生活空間を作り上げ、グループとして発表している模型も見事な作品でございます。
日本でも幾何学構成アートを追求している方々がいます、其の方々にとっても多少の追い風に成るのではと期待しています、日本では一般的に商業絵画の流行を追い、一つの流れが通りすぎると過去のモノと成り、忘れ去られてしまう運命に在り絵画の歴史の蓄積が出来にくい所が在りますが、ヨーロッパではきちんとした流れをと言うか、資料が在り、美術史の中でどのように私たちの作品が位置づけられ関連して居るのか、足元が解り易いと言うか、自分たちの現代アートがどのような流れの中に在るのか確認出来ていないと、そこからの脱出も見えて来ない、出来ない訳ですから大切な事の様に思われます。
大きな影響力を及ぼしたデイ・ステイールのグループの作品とネオ・プラステイシズム(新造型主義=モンドリアンが提言した理論)の作品を観て、ヤン・ファン・アイク、ブリューゲル、フェルメール、レムブラント、ゴッホ生んだオランダの歴史をふと想い、20世紀と共に北ヨーロッパで花開いた幾何学構成アートの展覧会、1930年、ミシェル・スフォー(Seuphor)とトレス・ガルシア(Torres Garcia)二人がパリで企画したセルクル・カレ(Cercle et Carré) 展にモンドリアンやデイ・ステイールのメンバーも参加、彼らはパリを舞台に制作発表しパリにアトリエを持って居た時期が在りました、私のアトリエから歩いて3分の所に、ドウスブルグのアトリエが在ったり、パリは古い歴史が生きて居ます、スフォー氏から聞いて居た清潔なモンドリアンのパリのアトリエが再現されて展示されているのには驚き、さすが、パリならではの粋な展覧会と感心しています。
又、スフォーとモンドリアンの共作、絵と詩(Tableau-Poéme) のリトグラフィも展示されていて、昔、スフォー宅で見せて頂いた作品と同じ作品と懐かしく思い出しました。
展覧会は3月21日迄、何度、又、足を運ぶか解りませんが楽しみにしている所です。


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