2月5日、パリのテアトル・ドウ・シャトレの会場にて、地唄、五代目・坂東玉三郎の公演を観に行って来ました。
会場の同じ階にジャック・ラング元・文化大臣、竹内パリ日本文化会館・館長、笹川日仏財団の理事長の富永ご夫妻などが見えられていました。
雪(世俗を離れ仏門に帰仏した芸妓、冬の夜長に、恋人の訪れを待ちわびた夜の思い出しつつ、過去を今なお捨てきれずに居る心境を語る)、葵の上(亡き東宮の妃の六条御息所は、華やかりし日の事を振り返る一方で、恋人光源氏の正妻、葵の上への嫉妬を抱き、その妄執の中で苦しみ)、金ヶ岬(恋の恨みから清姫は、妄執の果てに釣鐘ごと安珍を恋の炎で焼きつくし、釣鐘再興の日、亡霊と成って現れた清姫は、桜の下で舞う女の詩情あふれ地唄に舞う)が、最高の緊張感を生み出し、日本伝統の歌舞伎の世界を超越した現代の舞いとして、大きな感動を与え観客から大喝采を受けていました。